剣呑
「剣呑な雰囲気」などのように使う「剣呑」という言葉。
「剣呑」は、音読みで「けんのん」と読みます。
「剣呑」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「剣呑」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
剣呑の意味
「剣呑」には次の意味があります。
・危険な感じがするさま。また、不安を覚えるさま。(出典:デジタル大辞泉)
「剣呑」をわかりやすくいうと、リスクを感じたり気がかりで落ち着かなかったりするという意味になります。
危うさを感じたり悪い結果があるんじゃないかと感じたりする様子をあらわす言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・きっと不穏な沈黙のうちに終わった昨日のぶんまで、今夜は剣呑な騒動が巻き起こるに違いない。
(出典:虚淵玄『Fate/Zero Vol.4 「煉獄の炎」』)
・とにかく、事が起こったさい、大使館などにいるのはかえって剣呑だ。
(出典:近藤紘一『サイゴンのいちばん長い日』)
・宇佐は、きっとあたしの顔色が剣呑だからだろうと、ぼんやり思った。
(出典:宮部みゆき『孤宿の人 (上)』)
・別の神の教えを伝える伝道師は、ある意味で、剣呑な存在なのであった。
(出典:菊地秀行『吸血鬼ハンター12a D-邪王星団1』)
・付近の弟子たちが幾人か手を止めて、剣呑な目つきでこちらを見ている。
(出典:秋山瑞人『龍盤七朝DRAGONBUSTER 第三回(電撃hp Vol.47)』)
類語
・危うい(あやうい)
意味:気掛かりである。心もとない。不安だ。(出典:デジタル大辞泉)
・危険(きけん)
意味:悪い結果を招く可能性があること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・険悪(けんあく)
意味:状況などが悪化して油断ができないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・物騒(ぶっそう)
意味:よくない事が起きたり起こしたりしそうな危険な感じがすること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不穏(ふおん)
意味:おだやかでないこと。状況が不安定で危機や危険をはらんでいること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)