利己的
「利己的な人」などのように使う「利己的」という言葉。
「利己的」は、音読みで「利己的」と読みます。
「利己的」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「利己的」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
利己的の意味
「利己的」には次の意味があります。
・自分の利益だけを追求しようとするさま。(出典:デジタル大辞泉)
「利己」は「おのれの利益だけを考え、他人のことは考えないこと」という意味であり、そのようなさまを「利己的」といいます。
良い意味では使いません。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・主人の老百姓は、無口な利己的な人物で、彼に同情を寄せていなかった。
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・夫人のいい分はあまりに情緒的で社会的に見ても利己的だったからだ。
(出典:和田はつ子『虫送り』)
・不満からくる怒りが如何に利己的であるかということを自然に教えられる。
(出典:横尾忠則『わが坐禅修行記』)
・他人に対してはきびしいが、どうにもならないほどに利己的でもない。
(出典:シャーロット・ブロンテ/大井浩二訳『ジェイン・エア(下)』)
・この快楽説には二種あって、一つを利己的快楽説といい、他を公衆的快楽説という。
(出典:西田幾多郎『善の研究』)
類語
・身勝手(みがって)
意味:他人のことを考えず、自分の都合や利益だけを考えて行動すること。(出典:デジタル大辞泉)
・独善(どくぜん)
意味:自分ひとりが正しいと考えること。ひとりよがり。(出典:大辞林 第三版)
・自己本位(じこほんい)
意味:物事を自分を中心にして考えたり、行ったりすること。(出典:デジタル大辞泉)
・エゴイスティック
意味:自分本位、自分勝手で、利己的であるさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・我が儘(わがまま)
意味:自分の思いどおりに振る舞うこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)