初午
二月に行われるお祭りの一つに「初午」と呼ばれる神事があります。
「初午」は、訓読みで「はつうま」と読みます。
「初午」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「初午」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
初午の意味
「初午」には次の意味があります。
・二月の最初の午の日。また、その日に行われる各地の稲荷(いなり)神社の祭礼。
(出典:デジタル大辞泉)
二月の最初の午の日に祭事が行われる由来は、「この日に稲荷大神が稲荷山に鎮座したから」とされています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・今日は初午で、このあたりでは鰯と油揚げを食べる風習がある。
(出典:山口瞳『還暦老人ボケ日記』)
・稲荷が農業の神と信じられていたので、農村では、春の農耕開始前の初午の日に、この神を祭る風習があった。
(出典:興津要『江戸小咄春夏秋冬春』)
・ことに今日は初午の日とあって、門前には参詣の人々が渦を巻いていた。
(出典:峰隆一郎『人斬り弥介』)
・初午が終って間もなくの、この季節にしては妙に生温かい夜のこと。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 29 初春弁才船』)
・そこで角倉は邸を売るに、初午の祭をさせるという条件を附けて売った。
(出典:森鴎外『渋江抽斎』)
類語
・初亥(はつい)
意味:正月最初の亥の日。摩利支天(まりしてん)の縁日で、講中の参詣者でにぎわう。
(出典:デジタル大辞泉)
・初卯(はつう)
意味:正月の最初の卯の日。また、この日に行なう初卯詣(はつうもうで)。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
・初庚申(はつこうしん)
意味:その年の最初の庚申(かのえさる)の日。この日には、帝釈天に詣でる習慣がある。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
・初三(しょさん)
意味:月初めの第三番目の日。また、月の初めの三日間。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
・佳辰(かしん)
意味:めでたい日、よい日がら。
(出典:歴史民俗用語辞典)