切歯扼腕
「心の底では切歯扼腕した」などのように使う「切歯扼腕」という言葉。
「切歯扼腕」は、音読みで「せっしやくわん」と読みます。
「切歯扼腕」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「切歯扼腕」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
切歯扼腕の意味
「切歯扼腕」には次の意味があります。
・ 怒り・くやしさ・無念さなどの気持ちから、歯ぎしりをし腕を強く握り締めること。(出典:デジタル大辞泉)
「史記」張儀伝の言葉からできた四字熟語で、激しく怒ったりくやしかったりする様子を表す言葉です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ある精神科医が全国で、切歯扼腕している姿が目に見えるようである。
(出典:斉藤茂太『「まさか」の人に起こる異常心理』)
・金田一耕助は切歯扼腕する思いで、このはてしなき追跡をつづけている。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル19] 横溝正史 「悪霊島 下」』)
・鋭意努力中の紳士にしてみれば、切歯扼腕するくらいのモテぶりと言うべきだろう。
(出典:半村良『雨やどり』)
・オレの人生が割りきれたら、と今までどんなに切歯扼腕したか知れやしない。
(出典:坂口安吾『握った手』)
・正澄親子は切歯扼腕しながらも、仕方なく兵を佐和山城に戻さざるを得なかった。
(出典:茶屋二郎『遠く永い夢(下)-関ヶ原 戦勢逆転の真実』)
類語
・悔しがる(くやしがる)
意味:悔しさを態度・表情に表す。(出典:デジタル大辞泉)
・歯ぎしり(はぎしり)
意味:怒りや悔しさから歯をかみしめて音を立てること。(出典:デジタル大辞泉)
・唇を噛む(くちびるをかむ)
意味:怒りやくやしさをこらえる。(出典:デジタル大辞泉)
・身悶え(みもだえ)
意味:苦しみ、いらだちなどのため、からだをよじらせ動かすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・地団太を踏む(じだんだをふむ)
意味:悔しがったり怒ったりして、激しく地を踏む。(出典:デジタル大辞泉)