凛
「凛とした声」などのように使う「凛」という言葉。
「凛」は、音読みで「りん」と読みます。
「凛」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「凛」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
凛の意味
「凛」には次の二つの意味があります。
1 態度・容姿・声などが、きびしくひきしまっているさま。
2 寒さのきびしいさま。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
凛の意味①「態度・容姿・声などが、きびしくひきしまっているさま。」
「凛」の一つ目の意味は「態度・容姿・声などが、きびしくひきしまっているさま。」です。
「凛とした声」で「ひきしまった声」という意味になります。
容姿や声などの様子に対して使われる一方、「凛と数える」などのように正確に何かをする際に副詞的に使うこともあります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・年は六十を越えていそうだったが、背筋が伸び、凛とした立ち姿だった。
(出典:冲方丁『マルドゥック・スクランブル The Second Combustion 燃焼』)
・自分の身に起こったことを理解しようと、凛とした視線を向けた。
(出典:奈須きのこ『歌月十夜-21 胡蝶の夢』)
・すると鳥は凛とした女の声で語り始める。
(出典:小野不由美『十二国記 10 華胥の幽夢+漂舶』)
・声の調子に少し凛としたところを潜ませたつもりだ。
(出典:サキ『ザ・ベスト・オブ・サキI』)
類語
・凛々(りり)
意味:勇ましいさま。りりしいさま。また、心のひきしまるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・勿体がある(もったいがある)
意味:威厳がある。ものものしい様子がある。尊大に振舞う。(出典:デジタル大辞泉)
・カリスマ
意味:人々の心を引きつけるような強い魅力。また、それをもつ人。(出典:デジタル大辞泉)
・貫禄(かんろく)
意味:からだつきや態度などから感じる人間的重みや風格。身に備わった威厳。(出典:デジタル大辞泉)
凛の意味②「寒さのきびしいさま。」
「凛」の二つ目の意味は「寒さのきびしいさま。」です。
「ひきしまっているさま」を表すことから転じ、「寒くて空気が引き締まったさま」つまり「寒さのきびしいさま」を表します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ただまあ、確かに冬の凛とした空気が気持ちがいいのは確かだった。
(出典:橋本紡『半分の月がのぼる空3』)
・その朝は凛とした寒気がした。
・外に出れば一瞬で目も覚めてしまうほど、外は凛としていた。
・耳元に凛と張り詰めた空気を感じ、帽子を被った。
類語
・ひやり
意味:急に冷たさを感じるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・肌寒い(はだざむい)
意味:肌に寒さを感じるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・酷寒(こっかん)
意味:きびしい寒さ。極寒。厳寒。(出典:デジタル大辞泉)
・薄ら寒い(うすらさむい)
意味:少し寒い感じである。うすさむい。(出典:デジタル大辞泉)