僻み
「僻みが強い」などのように使う「僻み」という言葉。
「僻み」は、訓読みで「ひがみ」と読みます。
「僻み」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「僻み」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
僻みの意味
「僻み」には次の意味があります。
・ひがむこと。ひねくれた考えや気持ち。(出典:デジタル大辞泉)
「僻みが強い」で「ひねくれた考えや気持ちが強い」という意味になります。
「僻」は「ひがむ」の他に「よこしま」や「正しくない」という意味を持つ漢字であり、あまり良い意味では使われない言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・最初のうちは松波もそれを自分の貧乏育ちの僻みのせいかと考えていた。
(出典:森村誠一『虚無の道標』)
・もしそう思う事ができないというなら、それがすなわち御前の僻みだ。
(出典:夏目漱石『彼岸過迄』)
・この感情は、どちらかと言えば、僻みに近いのかもしれないけれど。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 17 終物語(下)』)
・お金ということにいやにこだわるのは、あなたに僻みがあるからよ。
(出典:豊島与志雄『反抗』)
・女は生れながら一種の僻みをもつてゐるといふ人がある。
(出典:岸田国士『「女らしさ」について』)
類語
・一曲(ひとくねり)
意味:ちょっとすねること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・心得違い(こころえちがい)
意味:道理や人の道に外れた考え方や行い。まちがった考え。(出典:デジタル大辞泉)
・依怙地(えこじ)
意味:つまらないことにがんこなこと。また、そのさま。片意地。いこじ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・被害妄想(ひがいもうそう)
意味:他人から危害を加えられると信じる妄想。統合失調症に多くみられる。(出典:デジタル大辞泉)
・拗者(すねもの)
意味:強情を張るひねくれた者。また、気の強い者。(出典:精選版 日本国語大辞典)