僭越
「僭越ながら〜」などで使われる「僭越」という言葉。
挨拶の場であったり、乾杯の音頭の前に使うことが多いと思います。
この記事では「僭越」の意味や使い方について、書籍などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
僭越の意味
「僭越」には次の意味があります
・自分の地位や立場を越えて出過ぎたことをすること。(出典: 大辞林 第三版 )
わかりやすくいうと「立場をわきまえないこと」という意味です。
自分をへりくだって使うことが多いですが、他人に使うこともあります。
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・すこし僭越な言いかたをしたようだと思ったので私はなかばで言いさした。
(出典:長谷川時雨『松井須磨子』)
・しかし一個の肉体しか持たぬ私たちには、それは僭越な行為なのだ。
(出典:坂東眞砂子『旅涯ての地(上)』)
・専門家に僕が言うなどとは僭越だが、真似自体は何でもない病気だ。
(出典:三上於菟吉『患者兼同居人』)
・私は、それに就いて、いま諸君に、僭越ながら教えなければなりません。
(出典:太宰治『女の決闘』)
・自分をひとかどのものであると思うのは僭越ですよ。
(出典:養老孟司『脳の見方』)