備えあれば憂いなし
「備えあれば憂いなしなので、防災セットを買うことにした」などのように使う「備えあれば憂いなし」という言葉。
「備えあれば憂いなし」は、訓読みで「そなえあればうれいなし」と読みます。
「備えあれば憂いなし」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「備えあれば憂いなし」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
備えあれば憂いなしの意味
「備えあれば憂いなし」には次の意味があります。
・平生からいざというときの準備を怠らなければ、万一の事態が起こっても、少しも心配することはない、ということ。(出典:故事成語を知る辞典)
常日頃から、準備をしておくことが大切である、という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・「備えあれば憂いなし」 というが、日頃の鍛練が欠けていると、まず気持ちの張りが出てこない。
(出典:青木雨彦『平家物語の知恵』)
・備えあれば憂いなしというわけです。
(出典:CNOVELS編集部『C★NOVELS創刊25周年アンソロジー』)
・備えあれば憂いなしって言います。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK2』)
・「備えあれば憂いなしですかな」 「新聞は本当にありがたいですわね」公爵未亡人が言った。
(出典:セイヤーズ/井上一夫訳『毒』)
・備えあれば憂いなしだ、と自分にいいきかせる。
(出典:備えあれば憂いなしだ、と自分にいいきかせる。)
類語
・慎重(しんちょう)
意味:注意深くてかるがるしくふるまわないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ)
意味:いざという時でも安心なように、用心して手を打っておくことのたとえ。(出典:ことわざを知る辞典)
・念には念を入れよ(ねんにはねんをいれよ)
意味:たいせつなことは、過ちがおきないように十分に注意したうえにもさらに注意し確認せよ。(出典:ことわざを知る辞典)
・石橋を叩いて渡る(いしばしをたたいてわたる)
意味:用心の上にも用心することのたとえ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・浅き川も深く渡れ(あさきかわもふかくわたれ)
意味:簡単そうなことでも油断せず、気を引き締めて行動せよというたとえ。(出典:ことわざを知る辞典)