偏愛
「末っ子を偏愛している」などのように使う「偏愛」という言葉。
「偏愛」は、音読みで「へんあい」と読みます。
「偏愛」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「偏愛」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
偏愛の意味
「偏愛」には次の意味があります。
・ある物や人だけをかたよって愛すること。また、その愛情。(出典:デジタル大辞泉)
「偏愛」をわかりやすく言うと、特定の物や人にたいして平等ではないカタチで愛することです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・愛情を知らぬ者も不幸であらうが、また偏愛のみを知ることも不幸である。
(出典:北条民雄『青春の天刑病者達』)
・自分が偏愛するものだけを認めてそれ以外は音楽じゃない、なんていうのは一人もいなかった。
(出典:山際淳司『Give up オフコース・ストーリー』)
・こだわり方が偏執狂的に徹底してきます。偏愛的と言ってもいいほどになってきます。
(出典:山口昌男『道化的世界』)
・この世ならぬ別世界を偏愛してきたと言ってもいい。
(出典:足立倫行『妖怪と歩く ドキュメント・水木しげる』)
・文字すらろくに読めないのである。ただひとつ、茶を偏愛する心情においてのみ、馬殷は陸羽に劣らなかった。
(出典:田中芳樹『五代群雄伝-茶王一代記』)
類語
・偏好 (へんこう)
意味:好みがかたよっていること。また、その好み。(出典:デジタル大辞泉)
・依怙贔屓(えこひいき)
意味:自分の気に入ったものだけの肩をもつこと。(出典:デジタル大辞泉)
・偏頗(へんぱ)
意味:かたよっていて不公平なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・僻見(へきけん)
意味:公平でない、かたよった見解。(出典:デジタル大辞泉)
・バイアス
意味:先入観。偏見。また、物事の傾向の偏り。(出典:精選版 日本国語大辞典)