伝統
「伝統的な行事」などのように使う「伝統」という言葉。
「伝統」は、音読みで「でんとう」と読みます。
「伝統」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「伝統」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
伝統の意味
「伝統」には次の意味があります。
・古くからの、しきたり・様式・傾向・思想・血筋など、有形無形の系統をうけ伝えること。また、うけついだ系統。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「伝統」をわかりやすくいうと、昔から続いている物事を引き継いだり伝えたりしていくこと、という意味です。
「伝統」には習慣や考え方、表現や技術などさまざまなものがあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私はイギリスのシナリオの中の伝統を感ぜずにいられなかった。
(出典:中井正一『色彩映画のシナリオ』)
・豪華な昔しの面影を止めた古いこの土地の伝統的な声曲をも聞いた。
(出典:徳田秋声『蒼白い月』)
・そして一般的な所は伝統に従って表現し、独特な所には新しい表現法を用いる。
(出典:和辻哲郎『エレオノラ・デュウゼ』)
・しかも、この次の戦争では伝統などという誇りは吹き飛んでしまうのだ。
(出典:横光利一『欧洲紀行』)
・伝統の力で模様に成り切っているので自由さがあるのだと思われます。
(出典:柳宗悦『手仕事の日本』)
類語
・十八番(じゅうはちばん)
意味:その人のいちばん得意とすること。得意の芸。おはこ。(出典:デジタル大辞泉)
・お家芸(おいえげい)
意味:伝統芸能などで、その家に伝わる独特の芸。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・旧習(きゅうしゅう)
意味:古くからのならわし。昔から行なわれている習慣。旧慣。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・仕来り(しきたり)
意味:昔からの習慣。ならわし。慣例。(出典:デジタル大辞泉)
・トラディション(tradition)
意味:伝統。しきたり。(出典:精選版 日本国語大辞典)