五徳
「安定感のある五徳」などのように使う「五徳」という言葉。
「五徳」は、音読みで「ごとく」と読みます。
「五徳」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「五徳」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
五徳の意味
「五徳」には次の意味があります。
・ 金属や陶器で作った3本または4本脚のある輪。火鉢や炉の火の上にかぶせて立て、やかんや鉄瓶などをかける。(出典:デジタル大辞泉)
五徳を現代のもので例えると、ガスコンロの鍋やフライパンを支える部分のことです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・五徳の下で、存分に吸いつけた母は、鼻から出る煙と共に口を開いた。
(出典:夏目漱石『虞美人草』)
・五徳の足を囲炉裏の灰に埋めれば、爪の意匠は見えなくなってしまう。
(出典:長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(上)』)
・大きな五徳の上に置かれ、下には黒くすすけた焚木がちらばっていた。
(出典:荒俣宏『帝都物語 第弐番』)
・五徳 火鉢などの火の上に置いて、やかんや鍋などをのせる三〜四本脚の台。
(出典:ゲーテ/森鴎外訳『ファウスト(下)』)
・そこに積まれた薪を見つけ、ひと束を五徳の下に移した。
(出典:荒俣宏『帝都物語 第弐番』)
類語
・鉄輪(てつりん)
意味:鉄で作った輪(わ)。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・金輪(かなわ)
意味:金属製の輪。(出典:デジタル大辞泉)
・三脚架(さんきゃくか)
意味:開閉、伸縮が自由にできるように作られた三本あしの台。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・三脚(さんきゃく)
意味:3本の脚。(出典:デジタル大辞泉)