二番煎じ
「この作品は二番煎じだ」などのように使う「二番煎じ」という言葉。
「二番煎じ」は、音読みで「にばんせんじ」と読みます。
「二番煎じ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「二番煎じ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
二番煎じの意味
「二番煎じ」には次の意味があります。
・前にあったことの模倣で新味のないもの。(出典:デジタル大辞泉)
もともとは一度煎じたものを再度煎じたお茶などに使われましたが、転じて映画や音楽などが新しくないと評されるときに「二番煎じ」が使われます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・二番煎じを覚悟の上で、私が今こうしてこの事件をとりあげようとしているのは、新しい事実を、謎を解く鍵を手に入れたからだ。
(出典:ルブラン/野内良三訳『ルパン対ホームズ』)
・二番煎じの世界一周をしたところで、英雄にはなれない。
(出典:西村京太郎『赤い帆船』)
・ところが新聞はそんなことをされると翌日の朝刊がラジオ・テレビの二番煎じになってしまうから朝刊締切りギリギリの深夜の発表を要求する。
(出典:佐々淳行『連合赤軍「あさま山荘」事件』)
・あちこちで話したから二番煎じのやうな気もするが、棄て難いものなので、こゝに収録する。
(出典:岸田国士『空地利用』)
・ところがそこへまたずぶ京伝の二番煎じと来ちゃ、呆れ返って腹も立ちやせん。
(出典:芥川竜之介『戯作三昧』)
類語
・焼き直し(やきなおし)
意味:既成の作品などに手を入れて新しいもののようにすること。また、そのもの。(出典:デジタル大辞泉)
・パクリ
意味:俗に、そっくりそのまま真似すること。先人の剽窃をすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・模倣(もほう)
意味:他のものをまねること。似せること。(出典:デジタル大辞泉)
・金太郎飴(きんたろうあめ)
意味:似たり寄ったりで違いのないこと、画一的であることのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・亜種(あしゅ)
意味:ある種類と似ていながら少し違いのあるもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)