二元論
「二元論者」などのように使う「二元論」という言葉。
「二元論」は、音読みで「にげんろん」と読みます。
「二元論」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「二元論」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
二元論の意味
「二元論」には次の意味があります。
・英語dualismなどの訳。多元論の一つで,一元論に対する。世界や事象を,二つの相互に独立の根本原理によって説明する立場。神話や宗教では,光と闇,天と地,善神と悪神,神と被造物など。哲学史上では,プラトンやアリストテレスの形相と質料,デカルトの精神と物質,カントの理性と感性などの対立にみられる。(出典:百科事典マイペディア)
良い・悪いなど、日常生活で自動的に起こる感覚・発想とも言えます。
いわゆる形而上学の世界で、よく使われる言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・しかしエネルギー的に言うと二元論的であり精神と身体の間に非常にはっきりとした区別を行った。
(出典:水上茂樹 『偉大な医師たち』)
・しかし、特にアーリア系の宗教は闇と光の二元論をその祖に持っている。
(出典:半村良 『赤い酒場』)
・これが、先に私たちはみな素朴な二元論者だと言った意味である。
(出典:茂木健一郎 『クオリア入門 心が脳を感じるとき』)
・もし二元論が正しいとすれば、文章は所詮単なる方法に過ぎない。
(出典:養老孟司 『ヒトの見方』)
・このような思想史的環境が、イプセンの内部の二元論的対立の背景となっていた。
(出典:イプセン /林穣二訳『人形の家』)
・科学法則辞典の中では哲学は思想学となり、カントは二元論の確立者となろう。
(出典:大塚公子 『57人の死刑囚』)
・通俗の霊魂不滅論者はもちろん、俗物の人たちはみな二元論者に相違ない。
(出典:井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』)
・そうしないとすぐに、合理主義や二元論へと傾いてしまうんだ。
(出典:田口ランディ 『ハーモニーの幸せ』)