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且つとは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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且つ

「妖艶で且つ美しい」などのように使う「且つ」という言葉。

「且つ」は、訓読みで「かつ」と読みます。

「且つ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「且つ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。

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且つの意味

「且つ」には次の二つの意味があります。

1 二つの行為や事柄が並行して行われることを表す。一方では。
2 ある事柄に他の事柄が加わることを表す。そのうえ。それに加えて。
(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

且つの意味①「二つの行為や事柄が並行して行われることを表す。一方では。」

「且つ」の一つ目の意味は「二つの行為や事柄が並行して行われることを表す。一方では。」です。

この場合の「且つ」は副詞です。
ある動作や物事が同時に起こっていることを言い表す場合に用いられます。
「且つ」の前後にくる文(または語)は、並列の関係性になります。
古語としてかつては「ちょっと。わずかに。」や「そのそばから。すぐに。」という意味で使われていましたが、現代ではそれらの意味では用いられていません。

小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。

使い方・例文

・次元は両者に共通でありながら且つ両者に於て異っていると想像出来る。
(出典:戸坂潤『幾何学と空間』)

・夏はああいうのの方が刺激がすくなくて且つ皮膚のためにようございますから。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)

・それは彼女の創造のさいの条件であり、且つ彼女の存在の一部である。
(出典:ウルフ/大澤実訳『ダロウェイ夫人』)

・けれどもそれが彼の現在に於ては尤も適切で且つ貴いことであつた。
(出典:長塚節『商機』)

類語

尚且つ(なおかつ)
意味:その上さらに。その上また。(出典:デジタル大辞泉)

更に(さらに)
意味:同じことが重なったり加わったりするさま。重ねて。加えて。その上に。(出典:デジタル大辞泉)

同時に(どうじに)
意味:(「…と同時に」の形で接続助詞的に用いて)…すると同じ時に。…するとすぐに。/…とともに。…だけでなく、加えて。(出典:デジタル大辞泉)

一方(いっぽう)
意味:(接続助詞的に用いて)…する反面。…と同時に。(出典:デジタル大辞泉)

且つの意味②「ある事柄に他の事柄が加わることを表す。そのうえ。それに加えて。」

「且つ」の二つ目の意味は「ある事柄に他の事柄が加わることを表す。そのうえ。それに加えて。」です。

この場合の「且つ」は接続詞です。
先に起こっている事柄に加えて、さらに別の事柄が生じている状態を表します。
「且つ」の前にくる文(または語)に、後にくる文(または語)がプラスされた状態を言い表す場合に用います。

小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。

使い方・例文

・相手の目の示した生なましい苦痛の色に驚き、且つ心を痛めたからである。
(出典:クリスティ/西川清子訳『ナイルに死す』)

・自分はそれを信じ且つ深く頷く、うなづきつつどこか不滿なものがある。
(出典:今井邦子『水野仙子さんの思ひ出』)

・先生の容貌を明かに見且つ想像し始めたのはこの夢からである。
(出典:長塚節『竹の里人〔三〕』)

・此の事實は自分等に絶好の材料を供給して且つ奇拔な考案を浮べしめた。
(出典:長塚節『教師』)

類語

それに
意味:そのうえ。それに加えて。(出典:デジタル大辞泉)

御負けに(おまけに)
意味:それに加えて。その上。さらに。(出典:デジタル大辞泉)

然も/而も(しかも)
意味:前述の事柄を受けて、さらに別の事柄を加えるときに用いる。その上。(出典:デジタル大辞泉)

其の上(そのうえ)
意味:前の事柄を受けて、それにさらにある事が付け加わることを表すときに用いる。それに加えて。さらに。(出典:デジタル大辞泉)

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