不敬
「不敬な言動」などのように使う「不敬」という言葉。
「不敬」は、音読みで「ふけい」と読みます。
「不敬」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不敬」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
不敬の意味
「不敬」には次の意味があります。
・敬わないこと。敬意を示さず、失礼な言動をすること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「不敬」をわかりやすく言うと「尊敬の念を持たずに無礼であること」という意味になります。
昔は、特に皇室や神社などに対して言うことが多かったようです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・次第に傲慢に変わり、神を恐れぬ不敬の振舞いに出た。
(出典:プラトン/戸塚七郎訳『饗宴』)
・ほかの人物を陛下と呼ぶのは、ときの天子にたいして不敬にあたるのだ。
(出典:陳舜臣『秘本三国志 6 (六)』)
・不敬だと思うこの自分の傾向がだんだん強くなるので、彼女はまごつく。
(出典:モンゴメリ/中村佐喜子訳『赤毛のアン』)
・大逆罪をもって始まり、皇帝および皇族に対する不敬罪をもって終る。
(出典:ハシェク/辻恒彦訳『良き兵士シュベイク(上)』)
・何か不敬漢でもあらわれたかのように、互いに呼びかわすものがある。
(出典:島崎藤村『夜明け前』)
類語
・失礼(しつれい)
意味:礼儀や礼式を欠くこと。礼儀をわきまえないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・無礼(ぶれい)
意味:相手を軽んじたり、あなどったりして、無礼であるさま。失礼であるさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・非礼(ひれい)
意味:礼でないこと。礼儀にはずれること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・欠礼(けつれい)
意味:礼儀を欠くこと。あいさつをしないこと。失礼。(出典:デジタル大辞泉)
・失敬(しっけい)
意味:人に対して敬意を欠くこと。無礼なさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)