不承不承
「不承不承うけいれる」などのように使う「不承不承」という言葉。
「不承不承」は、音読みで「ふしょうぶしょう」と読みます。
「不承不承」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不承不承」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
不承不承の意味
「不承不承」には次の意味があります。
・気が進まないままにするさま。いやいや。しぶしぶ。不請不請。(出典:デジタル大辞泉)
「不承不承」をわかりやすくいうと、やる気がでなかったり気乗りがしなかったりするけれど、仕方ないと思いながら物事をおこなうことをあらわす言葉になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・初めは不承不承だったが、やってみると早朝の散歩は気持が好い。
(出典:安岡章太郎『夕陽の河岸』)
・しばらくお休みしましょうとすすめ、不承不承やっと承知させました。
(出典:クレランド/江藤潔訳『ファーニィ・ヒル』)
・コンラッドはその男を観察して、不承不承ながら感嘆せざるを得なかった。
(出典:R・エイヴァリー『コンラッド消耗部隊(全4巻) 3 ゼロスの戦争ゲーム』)
・すると、美波も不承不承といった感じで小さく頷いて僕の腕を取った。
(出典:井上堅二『バカとテストと召喚獣 4』)
・おれはちょっと不承不承にそこでやめ、それを机に入れて鍵をかけた。
(出典:ハインライン『動乱2100』)
類語
・泣く泣く(なくなく)
意味:泣きながら。また、泣きたいほどつらい気持ちで。(出典:デジタル大辞泉)
・嫌嫌(いやいや)
意味:しかたなく物事を行うさま。嫌だとは思いながら。しぶしぶ。(出典:デジタル大辞泉)
・心ならず(こころならず)
意味:自分の本心ではないのだが。不本意ながら。(出典:デジタル大辞泉)
・泣寝入り(なきねいり)
意味:異議や不服はあるが、そのままあきらめてしまうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・渋々(しぶしぶ)
意味:心がすすまず、いやいやながらするさま。不承不承。(出典:精選版 日本国語大辞典)