不当
「不当な扱いをうける」などのように使う「不当」という言葉。
「不当」は、音読みで「ふとう」と読みます。
「不当」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不当」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
不当の意味
「不当」には次の意味があります。
・正当・適当でないこと。道理に合わないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「不当」をわかりやすくいうと、物事などが正しくなかったり、あるべき筋道から外れていること、という意味になります。
順当や正当の反対の意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あんなに善くて勇敢だったあなたが死ぬなんてとても不当なことよ。
(出典:ローリング『ハリー・ポッターシリーズ 7 ハリー・ポッターと死の秘宝』)
・彼はその行いが不当である強力な理由をいくつか考えました。
(出典:ラム/松本恵子訳『シェイクスピア物語』)
・それを汚いと感じるほうがおかしいし、きわめて不当な差別ではないか。
(出典:中村うさぎ『さすらいの女王』)
・あなたの非難には根拠がありませんし、あなたの疑いは不当なものです。
(出典:ジョージ・O・スミス『ブレーン・マシーン』)
・彼らが不当に多くのものを所有していると感じていなかったでしょうか?
(出典:有栖川有栖『ダリの繭』)
類語
・不公正(ふこうせい)
意味:不明朗で正しくないこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・不正(ふせい)
意味:正しくないこと。正当でないこと。正義でないこと。また、その行ないやさま。よこしま。ふしょう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・曲事(くせごと)
意味:曲がったこと。道理にそむいたこと。ひがごと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・不義(ふぎ)
意味:人として守るべき道にはずれること。また、その行い。(出典:デジタル大辞泉)
・曲(きょく)
意味:まがっていること。また、正しくないこと。不正。(出典:デジタル大辞泉)