不可逆
「不可逆的な変化」などのように使う「不可逆」という言葉。
「不可逆」は、音読みで「ふかぎゃく」と読みます。
「不可逆」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不可逆」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
不可逆の意味
「不可逆」には次の意味があります。
・再びもとの状態にもどれないこと。(出典:デジタル大辞泉)
「可逆(かぎゃく)」は「もとの状態に戻ることができること」という意味の言葉なので「不可逆」は「もとの状態に戻れないこと」を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・時間というのは、不可逆であって、いうなら、前へ、前へ、と流れている。
(出典:森本哲郎『日本語 根ほり葉ほり』)
・この観点からすれば、不可逆現象というものは存在しないはずである。
(出典:堀淳一『物理の風景―数理物理学者の見た世界』)
・それらすべては不可逆で、絶対元には戻らない。
(出典:竹宮ゆゆこ『とらドラ! 第10巻』)
・死というのは不可逆性のものなんじゃないのか?
(出典:小野不由美『屍鬼(下)』)
・事態はすでに不可逆的に進んでいたからだ。
(出典:平田剛士『漁民解体』)
類語
・覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)
意味:一度したことは、もはや取り返しがつかないことのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・一回性(いっかいせい)
意味:一回起こっただけで、再び起こることはないということ。 (出典:大辞林 第三版)
・後の祭り(あとのまつり)
意味:物事が、その時機をはずして、無益なものになってしまうこと。手おくれ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・手遅れ(ておくれ)
意味:手当てや処置すべき時機をのがすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・賽は投げられた(さいはなげられた)
意味:事ここに至ったうえは、結果はどうなろうとも断行するほかはない。(出典:デジタル大辞泉)