上席
「上席検察官」などのように使う「上席」という言葉。
「上席」は、音読みで「じょうせき」と読みます。
「上席」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「上席」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
上席の意味
「上席」には次の二つの意味があります。
1 その場所で、上位とされる席。
2 階級・等級や席次が上位であること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
上席の意味①「その場所で、上位とされる席。」
「上席」の一つ目の意味は「その場所で、上位とされる席。」です。
会議や食事の席などで、「目上の人が座る場所」という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼が見ているほうに目をやると、背の高い若者が上席に座っているのが見えた。
(出典:上橋菜穂子『獣の奏者 〈外伝〉刹那』)
・どんなレストランに行っても、彼は常にその店の一番の上席で、私を待っている。
(出典:森瑤子『ママの恋人』)
・プロシャでも、しばしば各国の連合軍の中で、食卓の上席を与えられた。
(出典:チョーサー/西脇順三郎訳『カンタベリ物語(上)』)
・私たちのためには、最上席の真向いになる席が二つ用意されていた。
(出典:胡桃沢耕史『旅券のない旅』)
類語
・上座(かみざ)
意味:席の中で最も上手(かみて)の座。上位の人や客などが着く席。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・座上(ざじょう・くらがみ)
意味:上席。上座(かみざ)。(出典:デジタル大辞泉)
・高座(こうざ)
意味:主賓や身分の高い人、または、年輩者などがすわる席。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・王座(おうざ)
意味:王のすわる座席。帝王としての地位。(出典:精選版 日本国語大辞典)
上席の意味②「階級・等級や席次が上位であること。」
「上席」の二つ目の意味は「階級・等級や席次が上位であること。」です。
「組織で上の立場にあること」を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・どう考えてもそれは二人よりも上席の扱いだった。
(出典:畠中恵『しゃばけ』)
・「ご苦労」 上席らしい刑事がよく光る目で、竜太をじろりと一瞥した。
(出典:三浦綾子『銃口』)
・彼等二人が去れば入社歴からも年齢からも小武が最上席であった。
(出典:渡辺淳一『光と影』)
・したがって、これらの役には家老クラスの上席者が任命された。
(出典:白石良夫『最後の江戸留守居役』)
類語
・上司(じょうし)
意味:その人より役職が上位の人。(出典:デジタル大辞泉)
・高位(こうい)
意味:高い地位。また、その人。(出典:デジタル大辞泉)
・上役(うわやく)
意味:役職が自分よりも上位にある人。自分の属している部署で指図をする人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・目上(めうえ)
意味:自分より地位、階級、年齢などが上であること。また、その人。(出典:精選版 日本国語大辞典)