万年筆
「万年筆で書く」などのように使う「万年筆」という言葉。
「万年筆」は、音読みで「まんねんひつ」と読みます。
「万年筆」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「万年筆」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
万年筆の意味
「万年筆」には次の意味があります。
・ペン軸の内部にインキを貯蔵し,毛細管現象を利用して,絶えずほどよくインキが潤い出るように作られたペン。アメリカ人 L.ウォーターマンが 1884年に特許を得た。万年筆の改良新型はペン先よりも,インキの補給や流出方法,また取出してすぐ書けることに注意が払われている。ペン先は金ペンと耐酸性のペンに,またインキの補充は,直接ペン軸に吸入する方式と,インキを詰めたカートリッジを取替える方式とに分れている。ペンの先には硬くて摩耗しにくいイリジウムをつける。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
近年では、日常的に使用する人は少なくなっています。好んで使用する人は、こだわりのある人だと見られることが多いです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・胸には最高級の万年筆がさし込んであり、口には高価な葉巻きがあった。
(出典:半村良『およね平吉時穴道行』)
・万年筆の最上等になると一本で三百円もするのがあるとかいう話である。
(出典:夏目漱石『余と万年筆』)
・とりわけ万年筆で書くやうになつてから、文字に感じが出なくなつた。
(出典:薄田泣菫『茶話』)
・日記には万年筆で思い付く事を何でも書き、授業用のメモも少なくない。
(出典:吉村萬壱『ハリガネムシ』)
・それほど魅力的には見えていなかった万年筆が、彼の手の中で映えている。
(出典:雫井脩介『クローズド・ノート』)
類語
・ボールペン
意味:ボール・ポイント・ペンの略。筆記用具の1種。ペン先部に装着した小鋼球 (ボール) が回転することで,毛細管現象によって引出された軸内のインクが紙に転写される仕組みのペン。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・シャープペンシル
意味:機械的な手法によって軸内の鉛芯(しん)を出し入れする、替芯式の筆記具。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・鉛筆(えんぴつ)
意味:黒鉛(鉱物名石墨(せきぼく))と粘土の粉末を混ぜ合わせ、さらに高温で焼き固めてつくった芯(しん)を、木などの軸にはめた筆記具。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・烏口(からすぐち)
意味:製図用具の一種。鋼鉄製で、烏のくちばしに似た部分に墨を含ませ、線などを引くのに用いる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ルレット
意味:紙や布地のしるしつけに用いる道具。握り棒の先につけた歯車をころがすと点線のあとが残る。トレーサー。(出典:精選版 日本国語大辞典)