丁稚
「丁稚あがり」などのように使う「丁稚」という言葉。
「丁稚」は、「でっち」と読みます。
「丁稚」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「丁稚」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
丁稚の意味
「丁稚」には次の意味があります。
・ 職人・商家などに年季奉公をする少年。雑用や使い走りをした。(出典:デジタル大辞泉)
丁稚は江戸時代で多く使用されており、現在ではあまり使われておりません。
弟子(でし)の音変化からできた言葉ともいわれています。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・丁稚が声もあげずに横倒しになったのは襲撃者の手練といってよかった。
(出典:柴田錬三郎『江戸群盗伝』)
・十余人もの丁稚は八畳ほどの部屋に折り重なるようにして眠りに就いた。
(出典:松井今朝子『辰巳屋疑獄』)
・どんな食べ物でも絶対に出されたものを残さないのが丁稚の心得だった。
(出典:東郷隆『(定吉七番シリーズ 1) 定吉七は丁稚の番号』)
・その年に姉が嫁ぎましたので、母は私と丁稚との三人暮しとなりました。
(出典:上村松園『わが母を語る』)
・菓子屋の丁稚である古藤は、朝の五時から夜の十一時まで仕事があった。
(出典:長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(上)』)
類語
・家僮(かどう)
意味:家の召使い。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・小姓(こしょう)
意味:貴人のそば近くに仕えて、身の回りの雑用を務める役。(出典:デジタル大辞泉)
・僕僮(ぼくどう)
意味:めしつかいである若者。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・侍豎(じじゅ)
意味:貴人の側近く仕える童子。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・小童(しょうどう)
意味:少年の召使い。走り使いの役をする少年。(出典:精選版 日本国語大辞典)