一蹴
「一蹴する」などのように使う「一蹴」という言葉。
「一蹴」は、音読みで「いっしゅう」と読みます。
「一蹴」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一蹴」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
一蹴の意味
「一蹴」には次の意味があります。
・相手の申し出、要求などを問題にしないではねつけること。また、相手を簡単に負かしてしまうこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「一蹴」はもともと漢字の通り「一蹴りすること」を意味する言葉ですが、転じて「一蹴りではねつけるように相手の要求などを断ること」や「一蹴りで負かすように相手を簡単に蹴散らしてしまう」という意味で使われます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・竜はますます力をつけ、極東最大の広さを誇る嘉手納基地を軽く一蹴する。
(出典:池上永一『レキオス』)
・何しろ、真剣で襲ってきた刺客六人を一蹴したほどの腕だからな、あいつは。
(出典:舞阪洸『サムライガード』)
・しかし、軽く一蹴されたくらいで引きさがるような妹ではなかった。
(出典:シモンズ『尼僧院から来た花嫁』)
・偶然でしょう、と一蹴されることが目に見えていたからだ。
(出典:有栖川有栖『海のある奈良に死す』)
・しかし作戦案は一蹴され、陸軍との協議もついに実現しなかった。
(出典:福井晴敏『終戦のローレライ(下)』)
類語
・否む(いなむ)
意味:断る。嫌がる。辞退する。(出典:デジタル大辞泉)
・撥ね除ける(はねのける)
意味:はじくようにしてわきへのける。勢いよく押しやる。(出典:デジタル大辞泉)
・あしらう
意味:相手を軽んじた扱いをする。みくびって適当に応対する。(出典:デジタル大辞泉)
・却下(きゃっか)
意味:願い出などを退けること。(出典:デジタル大辞泉)
・拒絶(きょぜつ)
意味:相手の要求や希望をこばむこと。はねつけ否定すること。ことわること。
(出典:精選版 日本国語大辞典)