一概に
「一概には言えない」などのように使う「一概に」という言葉。
「一概に」は、音読みで「いちがいに」と読みます。
「一概に」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一概に」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
一概にの意味
「一概に」には次の意味があります。
・(多くは打消しの語を伴って用いる)細かい差異を問題にしないで一様に扱うさま。(出典:デジタル大辞泉)
「一概には言えない」は「一緒くたには言えない」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・離婚という事を一概に罪悪のように考える人のあるのはどうでしょうか。
(出典:与謝野晶子『離婚について』)
・いかに下の病といっても、そんな風に一概に断定できるものだろうか。
(出典:鎌池和馬『とある魔術の禁書目録 第07巻』)
・あれ程臆病であった私が、死を見ることを一概に怖れなくなっていた。
(出典:壇一雄『リツ子 その愛・その死』)
・僕が夢を一概に迷信として排斥すべからずといったのもこれがためである。
(出典:新渡戸稲造『自警録』)
・しかし、一概にインド隊を非難することも当たっていないかも知れない。
(出典:植村直己『エベレストを越えて』)
類語
・強ち(あながち)
意味:(あとに打消しの語を伴う) 断定しきれない気持ちを表す。(出典:デジタル大辞泉)
・押靡て・押並て(おしなべて)
意味: すべて一様に。皆ひとしく。総じて。 (出典:精選版 日本国語大辞典)
・略(ほぼ)
意味:全部あるいは完全にではないが、それに近い状態であるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・概して(がいして)
意味:大体において。一般に。(出典:デジタル大辞泉)
・大筋(おおすじ)
意味:物事の内容のだいたいのところ、また、基本的なところ。(出典:デジタル大辞泉)