一本気
「一本気な性格」などのように使う「一本気」という言葉。
「一本気」は、音読みで「いっぽんぎ」と読みます。
「一本気」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一本気」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
一本気の意味
「一本気」には次の意味があります。
・ 物事をいちずに思いこむ性質であること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「一本気な人」であれば、「ひたむきに何かに取り組む人」「わき目を振らずに、ひとつのことに集中する人」のような意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・どの話も、少年の一本気な心には耳をおおいたくなるほどのことであった。
(出典:海音寺潮五郎『天と地と(二)』)
・かくし事をせぬ彼の一本気な気性は、誰よりも千世が一番よく知っていた。
(出典:五味康祐『いろ暦四十八手』)
・或人は彼女が女性であるが故に、そう一本気になれると云うかもしれない。
(出典:宮本百合子『日記』)
・ことに義侠心と同情心の強いものがより多く一本気で向う見ずである。
(出典:長谷川時雨『マダム貞奴』)
・単純で一本気そうな彼女が、エリカとまともにやりあえるとは思えない。
(出典:丈月城『カンピオーネ! 2 魔王来臨』)
・それでなくとも少年の一本気な心には耐えがたいことなのだ。
(出典:CNOVELS編集部『C★NOVELS創刊25周年アンソロジー』)
・よく言えば一本気、悪く言うんなら血も涙もねえ男だった。
(出典:浅田次郎『壬生義士伝 上』)
・いずれにしても男のこうした一本気な求愛は、今の千花の心を浮き立たせてくれる。
(出典:林真理子『野ばら』)