ロジック
「ロジックを組み立てる」などのように使う「ロジック」という言葉。
「ロジック」は、英語では「logic」と表記します。
「ロジック」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ロジック」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ロジックの意味
「ロジック」には次の二つの意味があります。
1 論法。論理。
2 論理学。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
ロジックの意味①「論法。論理。」
「ロジック」の一つ目の意味は「論法。論理。」です。
議論・思考・推理などを進めて行く筋道のことです。
思考の法則・形式・論証の仕方のことで、思考の妥当性を証明することに用いられます。
「論理的思考」はビジネスマンが有するべき基本スキルとして重要視されています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・問題ですらないのかも知れないが、隠れたロジックは必ずあるはずだ。
(出典:酒見賢一『語り手の事情』)
・再度敵に知られぬロジックを組み立てることは大変なことである。
(出典:柳田邦男『空白の天気図』)
・そこにどのようなロジックが働いているのか、ハルユキにはもう推測もできない。
(出典:川原礫『アクセル・ワールド 第11巻 -超硬の狼』)
・もっともこのロジックがたいていは実に透徹しているんですが。
(出典:ドストエフスキー/工藤精一郎訳『未成年(上)』)
類語
・理屈(りくつ)
意味:物事の筋道。道理。(出典:デジタル大辞泉)
・理論(りろん)
意味:個々の現象を法則的、統一的に説明できるように筋道を立てて組み立てられた知識の体系。
(出典:デジタル大辞泉)
・論理(ろんり)
意味: 物事の中にある道理。また、事物間の法則的なつながり。(出典:デジタル大辞泉)
・論法(ろんぽう)
意味:議論を進めていく筋道の立て方。議論の組立て。論じ方。(出典:精選版 日本国語大辞典)
ロジックの意味②「論理学」
「ロジック」の二つ目の意味は「論理学」です。
「論理学」は、正しい思考過程を経て真の認識を得るために、思考の形式や法則を研究する学問です。
形式と方法に重点をおく学問分野で、推論と認識の妥当性と共通性を探ることを究極目的としています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ロジック担当の女流科学者は、このことを仲間にも話さなかった。
(出典:K・H・シェール『ドイツSF/シェール初期長編(全4巻) 3 地球への追放者』)
・作者がこのシリーズの切り札である科学のロジックを、触媒として用いることに徹しているからだろう。(出典:東野圭吾『予知夢』)
・科学のロジックという手段に溺れることなく、自らの小説作法を駆使する作者からは、真の意味での懐の深さを感じることが出来る。(出典:東野圭吾『予知夢』)
類語
・帰納論理学(きのうろんりがく)
意味:限られた個々の経験事実から数学的確率論や統計論を援用して,ある仮説がどの程度正しく,信頼に値するかを知ることを目的とする学問。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・形式論理学(けいしきろんりがく)
意味:判断や推理の抽象的構造 (形式,法則) を内容と切離して研究する学問。
(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・様相論理学(ようそうろんりがく)
意味:必然性・可能性などの様相概念を取り扱う論理学。(出典:デジタル大辞泉)
・記号論理学(記号論理学)
意味:概念、命題などを人工的な記号で表わし、論理的思考を数学的演算に類する操作で行なう論理学。(出典:精選版 日本国語大辞典)