ロケーション
「最高のロケーションだ」などのように使う「ロケーション」という言葉。
英語では、「location」と表記します。
「ロケーション」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ロケーション」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ロケーションの意味
「ロケーション」には次の二つの意味があります。
1 映画を製作する際、撮影所以外で実際の景色や建造物などを背景に撮影すること。
2 場面を設定すること。また、その場面、位置。配置。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
ロケーションの意味①「映画を製作する際、撮影所以外で実際の景色や建造物などを背景に撮影すること。」
「ロケーション」の一つ目の意味は「映画を製作する際、撮影所以外で実際の景色や建造物などを背景に撮影すること。」です。
この意味では映画製作に使用する背景を屋外に出て、撮影する場合に使われることが多いです。
また「ロケ」と略して使うこともあり、「海外ロケ」などのように使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・佐々木孝丸さんが、メーデーの日に、映画のロケーションに行っていた。
(出典:戸板康二『ちょっといい話』)
・「あんなところへ何をしに」 映画のロケーション場所を探している、と伝えた。
(出典:沢木冬吾『償いの椅子』)
・ところが、ジョン・フォードはロケーションに行っていて、いなかった。
(出典:淀川長治『続・私の映画の部屋』)
・劇団の企画会議とロケーションとがかち合って、困っていたからだ。
(出典:芥川比呂志『決められた以外のせりふ』)
類語
・野外撮影(やがいさつえい)
意味:屋外で撮影すること(出典:デジタル大辞泉)
・特写(とくしゃ)
意味:特別に写真をとること。(出典:デジタル大辞泉)
・ロケハン
意味:映画の製作で、ロケーションに適した場所を捜し歩くこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・画をおさえる(えをおさえる)
意味:映画。また、テレビやビデオの映像をおさえること(出典:デジタル大辞泉)
ロケーションの意味②「場面を設定すること。また、その場面、位置。配置。」
「ロケーション」の二つ目の意味は「場面を設定すること。また、その場面、位置。配置。」です。
この意味では「最高のロケーションだ」のように、景色や建物などの場所を指します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・雨に降りこめられたロケーション地の宿のことは兄貴もよく御承知のはず。
(出典:横溝正史『芙蓉屋敷の秘密』)
・マンションにしてもホテルにしても商業ビルにしても、いいロケーションである。
(出典:浅田次郎『鉄道員(ぽっぽや)』)
・ロケーションがよければ、何も材料がなくても招待できることもあります。
(出典:藤原和博『自分「プレゼン」術』)
・この上を何度か飛んだことがあったから、ロケーションはだいたい頭に入っていた。
(出典:森博嗣『スカイ・クロラ』)
類語
・位置(いち)
意味:ものがある所。(出典:デジタル大辞泉)
・地点(ちてん)
意味:地上の一定の場所。(出典:デジタル大辞泉)
・ポジション
意味:位置。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・場所(ばしょ)
意味:何かが存在したり行われたりする所。(出典:デジタル大辞泉)