モラトリアム
「学生時代はモラトリアムである」などのように使う「モラトリアム」という言葉。
英語では「moratorium」と表記します。
「モラトリアム」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「モラトリアム」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
モラトリアムの意味
「モラトリアム」には次の意味があります。
・猶予のこと。(出典:実用日本語表現辞典)
モラトリアムは「猶予」を意味する言葉であり、様々な分野で使われるカタカナ語です。
金融用語としては「支払い猶予」、心理学用語としては「社会的成長に至るまでの精神の準備期間」などの意味で使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼女たち以外にも今たくさんいる、エッチ系アイドルたちもまた然りだろう。モラトリアムのまま終わるか、本当にやりたい表現を世に知らしめるか。
(出典:大槻ケンヂ『ボクはこんなことを考えている』)
・モラトリアムってのは自分を決定的になにかに帰属させないわけだろ。いつまでも可能性を残しておく。
(出典:阿刀田高『花の図鑑(下)』)
・物価が騰ったから月給もあがったといって二十五倍になった月給を貰った人は一人もない。そのようにして、今度は、インフレーションからモラトリアムになった。
(出典:宮本百合子『幸福について』)
・きっとキミは、できるかぎりモラトリアムな時間を延長させたいと思うはずさ。
(出典:谷川流『涼宮ハルヒの秘話』)
・発表後第一日である昨日の新聞紙にはモラトリアム案内の記事が満載された。
(出典:宮本百合子『モラトリアム質疑』)
類語
・猶予(ゆうよ)
意味:実行の日時を延ばすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・猶予期間(ゆうよきかん)
意味:当事者その他の訴訟関係人の利益を保護するために、法律が一定の事項に関して一定の期間、猶予を与えることを規定している場合、その期間をいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ピーターパン症候群(ぴーたーぱんしょうこうぐん)
意味:成熟することを拒否し、いつまでも子供のままでいたいと願う現代男性の心理学的指向。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・執行猶予(しっこうゆうよ)
意味:刑の言渡しとともに、情状により、その執行を一定期間延期し、もしその期間を無事経過すれば、刑の言渡しがなかったものとする制度。(出典:百科事典マイペディア)