ポートフォリオ
「ポートフォリオを組む」などのように使う「ポートフォリオ」という言葉。
英語では、「portfolio」と表記します。
「ポートフォリオ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ポートフォリオ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ポートフォリオの意味
「ポートフォリオ」には次の三つの意味があります。
1紙ばさみ。書類を入れる折りかばん。ブリーフケース。
2目録。
3安全性や収益性を考えた、有利な投資の組み合わせ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
ポートフォリオの意味①「紙ばさみ。書類を入れる折りかばん。ブリーフケース。」
「ポートフォリオ」の一つ目の意味は「紙ばさみ。書類を入れる折りかばん。ブリーフケース。」です。
書類が折れ曲がらないように保管・持ち運びするための文具です。
蛇腹のように何層もしきりがあるものもあり、整理にも役立ちます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・絵を描く人がポートフォリオを入れて歩くような、薄い鞄だ。
(出典:片岡義男『物のかたちのバラッド』)
・ポテトの一本一本が、『ウェッジ』の場合、一冊一冊になってるのである。こういうスタイルを「ポートフォリオ」と言う、とその作家は教えてくれた。
(出典:青山南『ピーターとペーターの狭間で』)
・上海ではこちらで八十円のポートフォリオが百二三十円の由。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)
類語
・アタッシュケース
意味:書類などを入れる、小型の手さげかばん。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ファイル
意味:書類挟み。(出典:デジタル大辞泉)
・バインダー
意味:中身の取りはずしが自由にできるとじ込み用の表紙。(出典:精選版 日本国語大辞典)
ポートフォリオの意味②「目録。」
「ポートフォリオ」の二つ目の意味は「目録。」です。
一目見てそれの大まかな内訳が見て取れるようまとめられたものを指します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私は顧客情報をまとめたポートフォリオを片手に、自室をあとにした。
・彼はいかに素晴らしい会社であるかをひとしきり語ったのち、次の工程である商品説明をすすめるためにポートフォリオを手に取った。
・徹夜で仕上げた今期の顧客ポートフォリオが雨で無残に濡れないよう、それが入った鞄をしっかりと自分の腕で抱え腹に押し付けて走る。
類語
・一覧表(いちらんひょう)
意味:種々の事項が一目で簡単にわかるように事項や内容をまとめて作成した表。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・データベース
意味:集めたデータを、あとから検索しやすいように分類、蓄積したもののことです。(出典:パソコンで困ったときに開く本)
・カタログ
意味:商品や企業の紹介を目的とした印刷物。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
ポートフォリオの意味③「安全性や収益性を考えた、有利な投資の組み合わせ。」
「ポートフォリオ」の三つ目の意味は「安全性や収益性を考えた、有利な投資の組み合わせ。」です。
自身が投資しているものを精査して一覧にしたもの。
所有している投資資産をリスクとリターンも含めて管理しやすくするためのものです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・かならず儲かると保証はできないが、ぼくのポートフォリオで損をしたことはない。
(出典:ロバート・アスプリン『銀河おさわがせ中隊』)
・八〇年に先立つ、六〇年代から七〇年代に隆盛を誇ったMBAの分析、ポートフォリオ理論、費用曲線、計量経済学モデルでは、こうした問題を解決できなかったのだ。
(出典:高橋伸夫『できる社員は「やり過ごす」』)
・化学 ダウ・ケミカルは数万例に及ぶ特許など、知的財産からの収益抽出を狙って知的資産の測定、ポートフォリオ管理を実践してきました。(出典:野中郁次郎/紺野登『知識経営のすすめ』)
類語
・資産構成(しさんこうせい)
意味:資産内容の組み立て。現金・預金、債券や株式、不動産などからなる資産の一覧・目録。(出典:デジタル大辞泉)
・割り振り(わりふり)
意味:わりふること。配分。割り当て。(出典:デジタル大辞泉)
・セレクション
意味:選ぶこと。選択。選抜。また、えりすぐったもの。(出典:デジタル大辞泉)