ベクトル
「彼女とはベクトルが合う」などのように使う「ベクトル」という言葉。
英語では、「vector」と表記します。
「ベクトル」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ベクトル」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ベクトルの意味
「ベクトル」には次の意味があります。
・ 速度・力など大きさ、方向によって決まる量。スカラーに対していう。平面または空間の有向線分で表わし、向きと大きさの等しいものは等しいと考える。(出典:精選版 日本国語大辞典)
上記の意味から転じて、一般的には「方向」や「方向性」などの意味で使うことが多いです。
「彼女とはベクトルが合う」で「彼女とは方向性が合う」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・意思と肉体がまるで逆のベクトルに向かっているかのような感触は不快でしかない。
(出典:雨木シュウスケ『鋼殻のレギオス5 エモーショナル・ハウル』)
・可能性のベクトルが全て私に向かっているとしたら、損な賭けではない。
(出典:大石英司『B-1爆撃機を追え』)
・要するにベクトルの向きが逆になるから好きになったということ。
(出典:養老孟司『バカの壁』)
・それなのに、夕子の心は希望とは逆のベクトルへと向かっている気がする。
(出典:松岡圭祐『千里眼 堕天使のメモリー』)
・つまり一つの複素数は平面上の一点を表すと同時に一つのベクトルを表す。
(出典:堀淳一『物理の風景―数理物理学者の見た世界』)
類語
・針路(しんろ)
意味:目ざす方向。(出典:デジタル大辞泉)
・行く先(いくさき)
意味:行こうとする目的の場所。(出典:デジタル大辞泉)
・軌道(きどう)
意味:物体が運動するときに描く一定の道筋。(出典:デジタル大辞泉)
・道筋(みちすじ)
意味:物事のすじみち。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ルート
意味:きまった道筋。(出典:精選版 日本国語大辞典)