ファンシー
「ファンシーな装飾」などのように使う「ファンシー」という言葉。
英語では「fancy」と表記します。
「ファンシー」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ファンシー」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ファンシーの意味
「ファンシー」には次の二つの意味があります。
1 空想。思いつき。奇想。
2 趣向をこらしたさま。また、奇抜に飾ったさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
ファンシーの意味①「空想。思いつき。奇想。」
「ファンシー」の一つ目の意味は「空想。思いつき。奇想。」です。
この意味の「ファンシー」は、現実から離れた、あるいは現実とは関係のない事柄に思考を巡らすことを意味します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・量が増えたので新調したばかりの 〝猟奇・ファンシー〟 のコーナーが占領されてしまった。
(川上稔『AHEADシリーズ 3 終わりのクロニクル2〈上〉』)
・彼の考えはファンシー以外の何物でもない。
・大人になってもファンシーな思いにふけっている。
類語
・空想(くうそう)
意味:現実にはあり得ないような事柄を想像すること。(出典:デジタル大辞泉)
・奇想(きそう)
意味:普通には思いつかない、変わった考え。(出典:デジタル大辞泉)
・夢想(むそう)
意味:夢のようにあてもないことを想像すること。空想すること。(出典:デジタル大辞泉)
ファンシーの意味②「趣向をこらしたさま。また、奇抜に飾ったさま。」
「ファンシー」の二つ目の意味は「趣向をこらしたさま。また、奇抜に飾ったさま。」です。
二つ目の「ファンシー」の意味は、「装飾的で個性的」という意味です。
日本ではこの意味でよく使用されます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ファンシーなイラストの横に、手書きの文字でナンバーがふられていた。
(出典:谷川流『7 涼宮ハルヒの陰謀』)
・駄洒落、それは目にも不快なファンシーな覆いのことであったのだ。そう言えば、駄洒落好きな人間は、皆、ファンシーな人々である。
(出典:山田詠美『快楽の動詞』)
・あるいはごくファンシーな中国料理店で長年ウェイターをして勤めあげ、それでここに店を開いたのかも知れない、と思ったこともあった。
(出典:本間千枝子『アメリカの食卓』)
・女の子らしいファンシーグッズや流行り物の類いは何もなく、地味で味気ない。
(出典:片山憲太郎『電波的な彼女1』)
類語
・趣向(しゅこう)
意味:味わいやおもしろみが出るように工夫すること。また、その工夫。(出典:デジタル大辞泉)
・装飾的(そうしょくてき)
意味:そのものをより美しくするために飾りを施してあるさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・奇抜(きばつ)
意味:きわめて風変わりで、人の意表をつくこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)