ピラミッド
「謎のピラミッド」などのように使う「ピラミッド」という言葉。
アラビア語で、英語では「Pyramid」と表記します。
「ピラミッド」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ピラミッド」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
ピラミッドの意味
「ピラミッド」には次の二つの意味があります。
1 石や煉瓦れんがで造られた四角錐形の建造物。古代エジプトでは王・王妃などの墳墓として前2700~前2500年ごろを中心に建設され、81基が現存。最大のものは、ギザにあるクフ王建造のもので、高さ146メートル、基底の一辺が約230メートル、その4稜は東西南北を指す。中南米の古代遺跡では神殿の基壇をなすものが多い。金字塔。
2 「ピラミッド形」の略。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
ピラミッドの意味①「四角錐形の建造物」
「ピラミッド」の一つ目の意味は「四角錐形の建造物」です。
世界最大級の謎ともいわれるピラミッド。エジプトのピラミッドが有名ですが、中南米にも神殿型のピラミッドが存在します。王墓と言われてきましたが、近年では異なる説もあり、今なお謎です。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・ぼくはここでギゼーの大ピラミッドの謎に挑戦しようとしているのではない。
(出典:横尾忠則 『わが坐禅修行記』)
・ピラミッドの下にまでたどりついたのは、僅かにかれらの半分もなかった。
(出典:R・E・ハワード 『冒険者コナン』)
・「この山はピラミッドだと言いましたわね」 睦子はテントの外を見た。
(出典:斎藤栄 『まぼろしの完全犯罪』)
・ロンドンの議事堂の塔や、エジプトの大ピラミッドよりも高いんだものね。
(出典:ヴェルヌ/江口清 『気球旅行の五週間』)
・巨大な石で造られたピラミッドの圧力を、どこでどう分散しているのだろう。
(出典:竹河聖 『風の大陸 第28巻 最終章 祈り』)
ピラミッドの意味②「「ピラミッド形」の略。」
「ピラミッド」の二つ目の意味は「「ピラミッド形」の略。」です。
上部がとがって下部に向かって広がっていく形状のものを指し、ヒエラルキー構造を比喩したり、人口ピラミッドのように、必ずしもピラミッドの形にならないものに使うこともあります。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・これでもメーカーの二次下請けというから、製造業のピラミッドは高い。
(出典:奥田英朗 『最悪』)
・つまり創業者一族のピラミッドの頂点に立っているのが会長だった。
(出典:吉村達也 『スイッチ』)
・王は自らを絶対者にしたいのだから神を頂点とするピラミッドと相容れない。
(出典:竹下節子 『パリのマリア』)
・記憶のピラミッドのいちばん下だとか言ってたよな。
(出典:川島誠 『NR(ノーリターン)』)
・犠牲のピラミッドの上のただ一機になるために食われても食われても突っ込んで来る。
(出典:森村誠一 『ミッドウェイ』)