ドロップアウト
「社会からドロップアウトする」などのように使う「ドロップアウト」という言葉。
「ドロップアウト」は、英語で「drop out」と書きます。
「ドロップアウト」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「ドロップアウト」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
ドロップアウトの意味
「ドロップアウト」には次の二つの意味があります。
1 脱落すること。また、管理社会におさまることができなくて、枠の外に抜け出ること。落伍。
2 脱退。中途退学。また、中途退学者。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
ドロップアウトの意味①「脱落すること。また、管理社会におさまることができなくて、枠の外に抜け出ること。落伍。」
「ドロップアウト」の一つ目の意味は「脱落すること。また、管理社会におさまることができなくて、枠の外に抜け出ること。落伍。」です。
「社会からドロップアウトする」で「社会から脱落する」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・企業社会からドロップアウトしてホームレスになった人。
(出典:田中芳樹『薬師寺涼子の怪奇事件簿1 東京ナイトメア』)
・残りの三十人近い人たちはこの十日間で私たちとおなじにドロップアウトしたらしいです。
(出典:南木佳士『阿弥陀堂だより』)
・苦労をしながら続けたチェロに挫折を感じて、関永のドロップアウトは進んだ。
(出典:ヒキタクニオ『ベリィ・タルト』)
・以前にここにいた連中はこの章をクリヤーしたか、もしくはドロップアウトしたかのいずれかだろう。
(出典:松岡圭祐『千里眼 ファントム・クォーター』)
類語
・脱落(だつらく)
意味:いっしょにやっていけなくなって仲間からはずれること。落伍すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・落伍(らくご)
意味:隊伍についていけず脱落すること。(出典:デジタル大辞泉)
・逸脱(いつだつ)
意味:本来の意味や目的からはずれること。決められた範囲からはみ出すこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・放棄(ほうき)
意味:投げ捨ててかえりみないこと。(出典:デジタル大辞泉)
ドロップアウトの意味②「脱退。中途退学。また、中途退学者。」
「ドロップアウト」の二つ目の意味は「脱退。中途退学。また、中途退学者。」です。
この意味では、特に学校などの組織に対して使います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・昼間の学校をドロップアウトして定時制高校に通っているナナちゃんと登美子ママと月恵。
(出典:平安寿子『素晴らしい一日』)
・アンガスのことは、大学をドロップアウトして海賊ごっこを始めた変人だと聞いている。
(出典:野尻抱介『クレギオン 3 アンクスの海賊』)
・定時制高校は、全日制からの“ドロップアウト組”の受け皿としての役割も果たしているといえようか。
(出典:後藤正治『リターンマッチ』)
・パーソナルコンピューターの誕生にあたって活躍した多くは、社会や大学からドロップアウトした若者であった。
(出典:富田倫生『青空のリスタート』)
類語
・脱退(だったい)
意味:抜けしりぞくこと。抜け出ること。加入していた団体や会などをやめること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・中途退学(ちゅうとたいがく)
意味:学校を卒業せず、中途でやめること。中退。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・退学(たいがく)
意味:規定の修業年限を終えないうちに学校をやめること。また、やめさせること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・退校(たいこう)
意味:学業の中途で生徒が学校をやめること。また、悪い行ないなどをしたために生徒に学校をやめさせること。退学。(出典:精選版 日本国語大辞典)