トリミング
「画像をトリミングする」などのように使う「トリミング」という言葉。
英語では「trimming」と表記します。
「トリミング」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「トリミング」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
トリミングの意味
「トリミング」には次の三つの意味があります。
1 写真で、構図を整えるために不必要な部分を切り捨てること。
2 衣服の裾や端、または襟や袖口を、整えたり飾ったりするための縁どり。
3 犬などの毛を形よく刈り込んで手入れをすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
トリミングの意味①「写真で、構図を整えるために不必要な部分を切り捨てること。」
「トリミング」の一つ目の意味は「写真で、構図を整えるために不必要な部分を切り捨てること。」です。
例えば、画像が左に寄りすぎているときに、右側の余分スペースを切り捨てて画像が中心にくるよう整えるような作業を指します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・顔の部分だけをトリミングして見せられたなら、ただの眠そうな男の子の写真だと思ってしまうところだ。
(出典:宮部みゆき『模倣犯 上』)
・私は、トリミングする前の写真をわけてもらいました。
(出典:もりたなるお『土俵に棲む鬼 相撲小説集』)
・そのメッセージを拡大した部分だけをトリミングし、データ量の小さい画像にしてデジカメ内のメモリーカードに保存する。
(出典:松岡圭祐『千里眼 美由紀の正体 上』)
類語
・切り抜く(きりぬく)
意味:あるものの一部分を切って抜き取る。(出典:大辞林 第三版)
・切り取る(きりとる)
意味:一部分を切って分離する。(出典:大辞林 第三版)
・削る(けずる)
意味:全体からその部分を取り除く。削除する。(出典:デジタル大辞泉)
トリミングの意味②「衣服の裾や端、または襟や袖口を、整えたり飾ったりするための縁どり。」
「トリミング」の二つ目の意味は「衣服の裾や端、または襟や袖口を、整えたり飾ったりするための縁どり。」です。
衣類の縁を、別の生地などで縁どりして整えたりデザインのアクセントにしたりすることをいいます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ 灰色で縁に黒のトリミングがしてあるスーツを着ている。
(出典:小池真理子『仮面のマドンナ』)
・結局、ライトブルーの地にトリミングのあるシャネルスーツに決めた。
(出典:夏樹静子『紅い陽炎』)
・繻子に毛皮をトリミングしたストールを肩にかけ、つばの甚だ広いボンネットをかぶる。
(出典:北杜夫『楡家の人びと (上)』)
類語
・縁取り(ふちどり)
意味:縁を色や布切れ・糸などで目立たせたり補強したりすること。また、そのもの。(出典:デジタル大辞泉)
・縁飾り(ふちかざり)
意味:衣服などの縁に飾りをほどこすこと。また、その飾り。(出典:デジタル大辞泉)
トリミングの意味③「犬などの毛を形よく刈り込んで手入れをすること。」
「トリミング」の三つ目の意味は「犬などの毛を形よく刈り込んで手入れをすること。」です。
動物の毛だけでなく、庭木の枝などを形がよくなるように刈り込む場合にも使います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その姿はどちらかというと自分のペットにトリミングを施している無邪気な少女、と言った図である。
(出典:有沢まみず『いぬかみっ!04』)
・週に1度、僕が浴室で体を洗い、月に1度はトリミングに連れて行っているお陰で、薄汚かったヤンは、今では見違えるほど綺麗になった。
(出典:大石圭『殺人勤務医』)
・わずかに伸びすぎた有茎系の水草のトリミングをしたりと、手入れの最終段階に入っていた。
(出典:大崎善生『パイロットフィッシュ』)
類語
・刈り込む(かりこむ)
意味:手入れのために髪の毛や草木の枝葉などを刈る。(出典:大辞林 第三版)
・カット
意味:髪を切り整えること。また、切り整えた形。(出典:デジタル大辞泉)
・剪定(せんてい)
意味:庭木などの形を整えること。(出典:大辞林 第三版)