クリアランス
季節ごとに「クリアランスセール」の言葉を一度は耳にしたことあるかと思います。
この「クリアランス」はスペルでは「clearance」と書きます。
実は「クリアランス」はセールの時だけに使われる言葉ではないのです。
この記事では「クリアランス」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わか
りやすく解説していきます。
クリアランスの意味
クリアランス」には4つの意味があります。
1 片づけること。一掃すること。
2 間隔。空間。隙間、ゆとり。
3 通関手続き。出向手続き。
4 腎臓が血液中の老廃物などを尿中に排出する働き。清掃率。浄化率。(出典:goo辞書)
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
クリアランスの意味①「片づけること。一層すること。」
「クリアランス」の一つ目の意味は「 片づけること。一掃すること。」です。
「クリアランスセール」で「一掃セール」という意味になります。
そういったことから季節物などを扱う小売店などでよく使われています。
使い方・例文
・Aさんはクリアランスセールでパーカーを3着購入した。
・今度のクリアランスセールを利用して出費を抑えたい。
・欲しかった帽子がクリアランスセールで半額になっていた。
・クリアランスセールは在庫を一掃し、新商品の売り場面積を確保するだけでなく集客の効果も高い。
・18世紀~19世紀にかけて都心部から郊外へと人々が移っていったのは、政策によって都心に形成されていたスラムのクリアランスを行うためであった。
クリアランスの意味②「 間隔。空間。隙間、ゆとり。」
「クリアランス」の二つ目の意味は「間隔。空間。隙間、ゆとり。」です。
製造業や建築業などにおいて、「部品同士の距離」や「構築物のスペース」というように使われます。
使い方・例文
・スリップ防止のための砂もまけない。 戦闘機の吸気口は地上とのクリアランスが大きくとれないため、砂などまいたら吸い込んでしまう。 砂のためにタービンブレードを破損するおそれがあるのだ。(出典:神林長平『戦闘妖精・雪風(改)』)
・クリアランスをあと3㎜確保しないと設計要件を満たすことが出来ない。
・屋根は、重み付けされた構造がわずかな変形でインパクトの強いエネルギーが建物にかかり、屋根瓦との間のクリアランスによって吸収されている。
クリアランスの意味③「 通関手続き。出向手続き。」
クリアランスの三つ目の意味は「 通関手続き。出向手続き。」です。
主に航空機や船舶の運行において大変重要な意味を持ちます。
というのも、航空機は管制塔からの管制承認や完成許可の全てがこれにあたり、船舶の場合も、船舶入港手続きをしなければ寄港出来ず、また、船舶出港手続きが無ければ出向することも出来ません。
使い方・例文
・ 管制官はクリアランスを得ていない、あの航空機に警告を発した。
・普通、管制室からのクリアランスは機長に対する「助言」で、あとは機長の判断に任かされているといわれているが、その自由の判断すら機長に不可能にした状況が存在していたのではないか。(出典:松本清張『日本の黒い霧(上)』)
クリアランスの意味④「 腎臓が血液中の老廃物などを尿中に排出する働き。清掃率。浄化率。」
こちらは医学用語となります。
近い言葉に「デトックス」がありますが、「デトックス」と「クリアランス」の大きな違いは「クリアランスは腎臓による老廃物の排出」である点が挙げられます。
使い方・例文
・ 腎クリアランスは一定時間中の尿を採取し、その組成を分析することで求められる。