エデンの園
「まるでエデンの園のようだ」などのように使う「エデンの園」という言葉。
「エデンの園」のエデンは、英語で「Eden」と書きます。
「エデンの園」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「エデンの園」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
エデンの園の意味
「エデンの園」には次の意味があります。
・「旧約聖書‐創世記」の神話において、神が人類の始祖アダムとイブを住まわせた楽園。各種の果樹と生命の木、善悪を知る知恵の木が生えており、ここから川が流れ出し、これが、チグリス川、ユーフラテス川などの四つの川の源となっているという。（出典：精選版 日本国語大辞典）
古代ヘブライ神話において、神によってつくられた最初の人間アダムとイブが、最初に住まわせられた楽園のことを指します。
しばしば「楽園」「パラダイス」のたとえとして用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・まるで死がこの地上から追放された後のエデンの園といったところなのだ。
（出典：ヴェルヌ／大久保和郎訳『グラント船長の子供たち(中) 地の果ての燈台』）
・エデンの園に蛇をおいたのは、神がそれを必要と認めたからである。
（出典：半村良『獣人伝説』）
・まるでエデンの園が、焼け跡の中にそっくりそのまま甦ったかのように。
（出典：小池真理子『狂王の庭』）
・となると、二人が出てきて、また戻っていったエデンの園も存在することになる。
（出典：星新一『おかしな先祖』）
・けれどあなたはエデンの園について語ろうとしているのですよ。
（出典：ランボー／篠沢秀夫訳『地獄での一季節』）
・数世紀のうちに火星が第二のエデンの園になるかもしれませんよ。
（出典：クラーク『楽園の泉』）
・エデンの園の花のなかには、わたくしの呼吸に毒を沁みさせるような花はないでしょう。
（出典：ホーソーン・ナサニエル『世界怪談名作集』）
・だが意外に早く、一匹のヘビが彼の電子工学的エデンの園に忍び入ってきた。
（出典：アーサー・C・クラーク『宇宙の旅〈オデッセイ〉シリーズ(全4巻) 1 宇宙のオデッセイ2001』）
