アポカリプス
「ヨハネのアポカリプス」などのように使う「アポカリプス」という言葉。
英語では「apocalypse」と表記します。
「アポカリプス」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「アポカリプス」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
アポカリプスの意味
「アポカリプス」には次の二つの意味があります。
1 黙示。啓示。
2 新約聖書「ヨハネ黙示録」のこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
アポカリプスの意味①「黙示。啓示。」
「アポカリプス」の一つ目の意味は「黙示。啓示。」です。
この意味の「アポカリプス」は、キリスト教でいう神が人にその意思を伝えることです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・「アポカリプス論」のロレンスへとつながる自然回帰への願いが胸を打つ。
(出典:荒俣宏『別世界通信』)
・アポカリプスは、キリスト教での神からの啓示である。
・アポカリプスとは、現在伝えられている聖書のもととなったギリシャ語訳でいうアポカリプシス“隠されたものの覆いを取り除く”ことを指す。
(出典:菊地秀行『トレジャー・ハンター4 エイリアン黙示録』)
類語
・黙示(もくし)
意味:隠された真理を開示すること。特に、ユダヤ教とキリスト教で、人がその才能や知識では測り知ることのできないことを、神が特別の方法により、人に示すこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・啓示(けいじ)
意味:神あるいは超越的存在が,一般的意味において人間自身の力では認識できない秘密,特に神が人間の理解をこえて実在する本質が,いわば逆説的な緊張関係においてあらわにされることをいう。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・天啓(てんけい)
天の啓示。天の導き。神の教え。(出典:デジタル大辞泉)
アポカリプスの意味②「新約聖書「ヨハネ黙示録」のこと。」
「アポカリプス」の二つ目の意味は「新約聖書「ヨハネ黙示録」のこと。」です。
二つ目の「アポカリプス」の意味は、特定の黙示録のことを指します。
新約聖書の最後に載せられている、預言書のような聖典のことです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・新約聖書でのヨハネの黙示録、またの名をアポカリプスには、世界の終末を預言しているということから預言の書という異名を持つ。
・アポカリプスとは、神が選んだ人間に与えた預言を書にしたものだ。
・アポカリプスとは、新約聖書最後の書と言われている。
類語
・ヨハネの黙示録(よはねのもくしろく)
意味:内容はヨハネに伝えられたイエス・キリストの啓示としての幻視を中核とする物語で,ヨハネから小アジアの7つの教会へあてられている。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・新約聖書(しんやくせいしょ)
意味:キリスト教の聖書のうちキリスト誕生後の神の啓示を記すもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・旧約聖書(きゅうやくせいしょ)
意味:ユダヤ教およびキリスト教の聖典。英語でOld Testament。〈旧約〉との呼称は〈新約〉との区別を設ける,あくまでキリスト教の立場からするもの。(出典:百科事典マイペディア)