よしなに
「どうぞ、よしなにお願いします。」などのように使う「よしなに」という言葉。
「よしなに」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「よしなに」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
よしなにの意味
「よしなに」には次の意味があります。
・うまいぐあいになるように。よいように。よろしく。(出典:デジタル大辞泉)
他の言葉での言い換えは、「いい感じに」や「適宜」や「よきように」などがあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・最高の条件を用意しているのでどうかよしなにお取り計らい願いたい。
(出典:宇神幸男『神宿る手』)
・司令官の将軍に呼ばれ、よしなに大臣に伝えると約束してくれた。
(出典:ヴィドック/三宅一郎訳『ヴィドック回想録(2))
・お舅様はきっと皆がよしなにゆくよう、心を砕いておられるのです。
(出典:酒見賢一『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』)
・あとのことは、泰軒先生のお指図を受けて、よしなにするがよい。
(出典:林不忘『丹下左膳』)
・ 相庭が相変らず腰低く、よしなに頼み入りますと言い、清左衛門がすすめて二人はそこではじめて盃を取った。
(出典:藤沢周平『三屋清左衛門残日録』)
類語
・適宜(てきぎ)
意味:状況によく合っていること。また、そのさま。適当。(出典:デジタル大辞泉)
・然るべく(しかるべく)
意味:適当に。いいように。よろしく。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・適切(てきせつ)
意味:状況・目的などにぴったり当てはまること。その場や物事にふさわしいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・適当(てきとう)
意味:程度などが、ほどよいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・妥当(だとう)
意味:実情によくあてはまっていること。適切であること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)