やまびこ
「やまびこが聞こえる」などのように使う「やまびこ」という言葉。
「やまびこ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「やまびこ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
やまびこの意味
「やまびこ」には次の二つの意味があります。
1 山の谷などで起こる声や音の反響。もと、山の神が声音をまねるのだと信じられていた。こだま。 山の神。山霊。
2 東北新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。昭和57年(1982)運行開始。多くが宇都宮・那須塩原などを経由して東京・盛岡駅間を結ぶ。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
やまびこの意味①「山の谷などで起こる声や音の反響。もと、山の神が声音をまねるのだと信じられていた。こだま。 山の神。山霊。」
「やまびこ」の一つ目の意味は「山の谷などで起こる声や音の反響。もと、山の神が声音をまねるのだと信じられていた。こだま。 山の神。山霊。」です。
「やまびこ」は木々の精霊である「こだま」とも呼ばれます。
昔の人々はやまびこを神聖なものと考えていました。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・拡声器のはっきりしない声がこだましてやまびこのように聞こえる。
(出典:事務狂『fate/stay night 月姫 (TYPE-MOONクロスオーバーの最高峰、文庫5~6巻のボリューム)』)
・都内有数のやまびこスポットでもあり、対岸にある建物へ大きな声を出すと声が返ってくる。陸側と海側でかなり雰囲気が違う。
・エコーとは、やまびこ・こだまといったような反響現象や反響そのもののことであるが、コンピュータ関連でもやはり「こちらから送った入力をそのまま返してくるもの」を指す語として使われている。
・エンジニアと山へ向かい本物のやまびこを聴き、「歌の中に流れる感情や色を共有することで、思ってもみないような化学反応が生まれる」とも主張した。
類語
・こだま
意味:蚕の神。養蚕をつかさどる神。(出典:デジタル大辞泉)
・エコー
意味:こだま。山びこ。残響。「エコー検査」の略。レーダーや音響測深などにおける、対象物からの電波または音の反射波(出典:デジタル大辞泉)
・反響(はんきょう)
意味:音波が障壁にぶつかって反射し、再び聞こえる現象。こだま。発表された事柄・出来事などの影響によって起こるさまざまの反応。(出典:デジタル大辞泉)
・山霊(さんれい)
意味:山の神。山の精霊。(出典:デジタル大辞泉)
・音響(おんきょう)
意味:音のひびき。(出典:デジタル大辞泉)
やまびこの意味②「東北新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。昭和57年(1982)運行開始。多くが宇都宮・那須塩原などを経由して東京・盛岡駅間を結ぶ。」
「やまびこ」の二つ目の意味は「東北新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。昭和57年(1982)運行開始。多くが宇都宮・那須塩原などを経由して東京・盛岡駅間を結ぶ。」です。
新幹線には自然現象にまつわる名詞が愛称としてよく使われています。
新幹線の愛称はひらがなで表記されます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・仙台発一一時一一分特急「やまびこ」の福島着は一二時〇九分である。
(出典:松本清張『証明』)
・一番早い下りの「やまびこ11号」が出るまで、あと二十分である。
(出典:一番早い下りの「やまびこ11号」が出るまで、あと二十分である。)
・それによると、三浦は、午前七時大宮発の『やまびこ11号』に乗った。
(出典:西村京太郎『札幌着23時25分』)
・ようやく発車しかけると、右側の下り線路を「やまびこ3号」が通過する。
(出典:宮脇俊三『終着駅は始発駅』)
類語
・かがやき
意味:北陸新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。平成27年(2015)運行開始。東京・上野など首都圏主要駅と、長野・富山・金沢の3駅を結ぶ。(出典:デジタル大辞泉)
・はくたか
意味:北陸新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。平成27年(2015)東京・金沢間、または長野・金沢間の多くの駅に停車する。(出典:デジタル大辞泉)
・つるぎ
意味:北陸新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。平成27年(2015)運行開始。富山・新高岡・金沢の3駅を往復する。(出典:デジタル大辞泉)
・あさま
意味:北陸新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。平成9年(1997)運行開始。高崎・軽井沢などを経由して東京・長野駅間を結ぶ。(出典:デジタル大辞泉)