むさ苦しい
「むさ苦しい部屋の中」などのように使う「むさ苦しい」という言葉。
「むさ苦しい」は、訓読みで「むさくるしい」と読みます。
「むさ苦しい」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「むさ苦しい」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
むさ苦しいの意味
「むさ苦しい」には次の意味があります。
・だらしなくてきたならしい。むさくろしい。(出典:デジタル大辞泉)
どこか小汚く、不潔で埃っぽいような様子を指して用いる言葉です。
明治以降、「苦しい」と結びついて「むさ苦しい」と書くことが多くなりました。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・かれは、この船の内部はかなりむさ苦しいだろうと予想していた。
(出典:A・バートラム・チャンドラー『銀河辺境シリーズ(全25巻) 6 奴隷狩りの惑星』)
・そういえばあの黒ずくめたちは彼女に輪をかけてむさ苦しい格好をしているのだった。
(出典:鈴木大輔『ご愁傷さまニノ宮くん 5』)
・それは今となっては、ただ、むさ苦しいそして陳腐な光景にすぎなかった。
(出典:アンダスン/山屋三郎訳『ワインズバーグ・オハイオ』)
・そのうちだれかがこのむさ苦しい部屋に無駄話をしにやって来るじゃろう。
(出典:シムノン/長島良三訳『メグレ氏ニューヨークへ行く』)
・涼しそうな感じを出すためにしたことだろうが、むさ苦しい感じしか出ていなかった。
(出典:井伏鱒二『黒い雨』)
・大半はむさ苦しい男どもで、彼らは拳を突きあげ、何事かを大声で喚いていた。人だかりの中央には、真っ白に輝くリングがあった。
(出典:橋本紡『半分の月がのぼる空8』)
・裸の壁はむさ苦しく、一枚の絵も飾りも掛かっていなかった。
(出典:The Creative CAT『夢日記』)
・そして現在に至るまで、むさ苦しい野郎二人に挟まれているのだ。
(出典:喬林知『今日からマ王 第7巻 いつかマのつく夕暮れに!』)