のたうつ
「あまりの胃痛にのたうつ」などのように使う「のたうつ」という言葉。
「のたうつ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「のたうつ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
のたうつの意味
「のたうつ」には次の意味があります。
・苦しみもがく。苦痛でころげまわる。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、痛みや苦しみを強く感じて暴れるように動き回ることです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ラジオによって日本がいま断末魔の苦悶にのたうっていることを知った。
(出典:森村誠一『新・人間の証明(下)』)
・津軽海峡の中ほどまで出るとあちこちで船酔い客が床でのたうちだした。
(出典:篠原勝之『骨風』)
・気づいて見ると、私の体の周りに大小無数の蛇がのたうち廻っている。
(出典:石原慎太郎『生還』)
・その苦悶の波動に、ふたりは地に爪をたててのたうつばかりであった。
(出典:山田風太郎『柳生忍法帖(上)』)
・床に落ちた塊はのたうちながら急速に形を変えていった。
(出典:瀬名秀明『パラサイト・イヴ』)
類語
・踠く(もがく)
意味:もだえ苦しんで手足をやたらに動かす。あがく。(出典:デジタル大辞泉)
・足掻く(あがく)
意味:手足を振り動かしてもがく。じたばたする。(出典:デジタル大辞泉)
・悶える(もだえる)
意味:苦痛などのあまりからだをよじる。思いわずらって苦しむ。煩悶はんもんする。(出典:デジタル大辞泉)
・身悶える(みもだえる)
意味:苦しさなどのためにからだをよじらせるように動かす。(出典:デジタル大辞泉)
・七転八倒(しちてんばっとう)
意味:苦痛のあまりころげまわってもだえ苦しむこと。また、混乱のはなはだしいことのたとえにいう。(出典:四字熟語を知る辞典)