どこ吹く風
「怒られているのに、どこ吹く風という顔をしている」などのように使う「どこ吹く風」という言葉。
「どこ吹く風」は、訓読みで「どこふくかぜ」と読みます。
「どこ吹く風」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「どこ吹く風」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
どこ吹く風の意味
「どこ吹く風」には次の意味があります。
・自分には全く関係・関心がないというように、知らん顔をすること。(出典:デジタル大辞泉)
「どこ吹く風」をわかりやすく言うと「自分には関係ないような態度をとっていること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・戦争なぞどこ吹く風といった具合に、研究に没頭しているようであった。
(出典:ヤマグチノボル『ゼロの使い魔 第6巻〈贖罪の炎赤玉〉』)
・子供は廊下の棚に乗ったり降りたり、大人の緊張はどこ吹く風で遊んでいる。
(出典:養老孟司『脳の見方』)
・しかし扇ちゃんはどこ吹く風で悪びれもせず、 「いやあ」 と言った。
(出典:西尾維新『物語シリーズ 15 終物語(上)』)
・一心に見つめている僕の視線に対しても、まるでどこ吹く風といったあんばいだった。
(出典:モーム/中野好夫訳『月と六ペンス』)
・何を噂されてもどこ吹く風である。
(出典:ヤマグチノボル『ゼロの使い魔 外伝 タバサの冒険 1』)
類語
・平気(へいき)
意味:物に動じないこと。平然としていること。無頓着なこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・平ちゃら(へいちゃら)
意味:ものともしないさま。気にかけないさま。平気。へっちゃら。(出典:デジタル大辞泉)
・しれっと
意味:物に動じないさま、けろっとして何も問題にするものはないという態度であるさま、また、何事もなかったように厚かましくふるまうさまを表わす語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・屁の河童(へのかっぱ)
意味:なんとも思わないこと。するのがたやすいこと。(出典:なんとも思わないこと。するのがたやすいこと。)
・痛くも痒くもない(いたくもかゆくもない)
意味:なんの影響も受けない。何とも思わない。まったく平気である。痛つう痒ようを感じない。(出典:ことわざを知る辞典)