蹲踞
「蹲踞してから相撲を始める」などのように使う「蹲踞」という言葉。
「蹲踞」は、音読みで「そんきょ」と読みます。
「蹲踞」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蹲踞」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
蹲踞の意味
「蹲踞」には次の意味があります。
・相撲や剣道で、つま先立ちで深く腰を下ろし、十分ひざを開き、上体を正した礼の姿勢。(出典:デジタル大辞泉)
つま先立ちで深く腰を下ろしながら膝を開き、背筋を伸ばして重心を安定させた姿勢をいいます。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・私も蹲踞はゆっくりする方だけど、この磯山選手もかなりのゆっくり派だ。
(出典:誉田哲也『武士道シックスティーン』)
・ただ、蹲踞をする上下の動きにブレがないのには、ちょっと驚かされた。なかなかいい足腰をしている。
(出典:誉田哲也『武士道シックスティーン』)
・数歩行ったところで、路上に蹲踞している男を発見したからである。
(出典:司馬遼太郎『燃えよ剣 1 (上)』)
・身をかがめなくては使へない蹲踞が、中腰の高さの棗形に変つてくる。
(出典:唐木順三『千利休』)
・開始線まで進んで蹲踞をしたら、もう右で持っていい。
(出典:誉田哲也『武士道シックスティーン』)
・で、いきなり目の前に蹲踞する永倉に向かって、こう言ったんだ。
(出典:浅田次郎『壬生義士伝 上』)
・すっかり呑みこんでしまうと、ルースはどっかりと蹲踞したように見えた。
(出典:アン・マキャフリイ『パーンの竜騎士シリーズ(全16巻) 3 白い竜』)
・蹲踞していた連中が、せわしく立って、二人の馬の口を取る。急に、すべてが陽気になった。
(出典:芥川龍之介『羅生門・鼻・芋粥』)