益々
「益々忙しくなってきた」などのように使う「益々」という言葉。
「益々」は、訓読みで「ますます」と読みます。
「益々」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「益々」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
益々の意味
「益々」には次の意味があります。
・量や程度がふえたり、はなはだしくなったりするさまを表わす語。増加していっそう。いよいよ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
以前と比べ、目に見えて多くなったり大きくなったりした何かがあれば、ポジティブな文脈でもネガティブな文脈でも使われます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・雪は益々ひどくなり、真暗なこの田舎の街には人は一人も通っていない。
(出典:中谷宇吉郎『I駅の一夜』)
・女はそれに勢を得たのか、益々せッせと無言でキャラメルを押しこんだ。
(出典:坂口安吾『牛』)
・そして私は貧乏であることによって益々人間的になり得るらしく信じている。
(出典:種田山頭火『白い路』)
・しかしここで下手に嘘をつくと、益々まずいことになるかもしれない。
(出典:東野圭吾『白夜行』)
・商売は益々盛んで、山本さんもよい婿を取り当てたともっぱら世間の噂だ。
(出典:江戸川乱歩『悪魔の紋章』)
類語
・段々(だんだん)
意味:順を追ってゆっくりと変化してゆくさま。しだいしだいに。(出典:デジタル大辞泉)
・増大(ぞうだい)
意味:ふえて大きくなること。また、ふやして大きくすること。(出典:デジタル大辞泉)
・漸増(ぜんぞう)
意味:だんだんに増えること。(出典:デジタル大辞泉)
・一際(ひときわ)
意味:いよいよはっきりとするさま。きわだってその状況になるさま。一段。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
・尚且つ(なおかつ)
意味:その上さらに。その上また。(出典:デジタル大辞泉)