すぼめる
「口をすぼめる」などのように使う「すぼめる」という言葉。
「すぼめる」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「すぼめる」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
すぼめるの意味
「すぼめる」には次の意味があります。
・すぼむようにする。小さく縮める。(出典:デジタル大辞泉)
例えば、冒頭の「口をすぼめる」は「口を小さく縮める」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・手の中で彼女が足の指をすぼめるのが分ったが、彼女は何もいわなかった。
(出典:海老沢泰久『帰郷』)
・視線を膝の上に落して、肩をすぼめながら両手をきちんと重ねていた。
(出典:豊島与志雄『二つの途』)
・例の色の青い、歯をむき出した奴もいたが、口をすぼめて笑っていた。
(出典:魯迅『阿Q正伝』)
・目をテーブルの上に落としたまま、閉じこもるようにして身をすぼめていた。
(出典:冲方丁『マルドゥック・スクランブル The Second Combustion 燃焼』)
・その自動車が見えなくなってから、圭子はハッとしたように眼をすぼめた。
(出典:横溝正史『塙侯爵一家』)
・船は北東からやってきて、帆をすぼめルメール海峡にはいっていった。
(出典:ヴェルヌ/大友徳明訳『地の果ての燈台』)
・鳥籠には、生き残ったカナリアがいかにも心細そうに羽をすぼめていた。
(出典:山田正紀『謀殺のチェス・ゲーム』)
・自分がさしている赤い傘をすぼめた彼女は、ヨシオの傘の下に入った。
(出典:片岡義男『七月の水玉』)