えも言われぬ
「えも言われぬ面白さ」などのように使う「えも言われぬ」という言葉。
「えも言われぬ」は、訓読みで「えもいわれぬ」と読みます。
「えも言われぬ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「えも言われぬ」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
えも言われぬの意味
「えも言われぬ」には次の意味があります。
・言葉で言いようもない。(出典:デジタル大辞泉)
若者言葉「エモい」の語源とも言われています。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・その城の影がさかさまに水に映って居るので夕暮の景色は実に得も言われぬ面白い風情である。
(出典:河口慧海 『チベット旅行記』)
・器用に腕を振ると、魔法のように得も言われぬ美しいものが広がった。
(出典:ホワイト・フレッド・M 『悪の帝王』)
・昔からひどい部屋にはなれていたが、得も言われぬ不潔感が気分を沈ませた。
(出典:池田満寿夫 『尻出し天使』)
・真鶴はジャスミンの香りに包まれて得も言われぬ幸福を味わっていた。
(出典:池上永一 『テンペスト2 花風の巻』)
・それは得も言われぬ圧力を伴った音でもある。
(出典:雨木シュウスケ 『聖戦のレギオスI 眠りなき墓標群』)
・この肩の張りといい、古色を帯びた飴色といい、得も言われぬ風格がございます。
(出典:松村栄子 『雨にもまけず粗茶一服』)
・中島元大尉は、それを見て、得も言われぬ空虚な思いに沈んでいた。
(出典:池上司 『八月十五日の開戦』)
・そして、保郎をひと目見るや否や、季野の顔に、得も言われぬ喜びのいろが浮かんだ。
(出典:三浦綾子 『ちいろば先生物語』)