憤慨
「身勝手なふるまいに憤慨する」などのように使う「憤慨」という言葉。
「憤慨」は、音読みで「ふんがい」と読みます。
「憤慨」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「憤慨」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
憤慨の意味
「憤慨」には次の意味があります。
・ひどく腹を立てること。慷慨(こうがい)。(出典:デジタル大辞泉)
「憤慨」は、「心を揺さぶるほど腹を立てる」という意味です。
ただ怒るだけでなく、嘆きの感情も含まれます。
「憤」はいきどおりを意味し、「慨」は心を揺さぶる思いでいっぱいになることを意味します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・幾島は父の憤慨が度を超えると、いつも相手にならぬことにしてゐる。
(出典:岸田国士『泉』)
・激しい憤慨に衝き上げられるようにして、お多香は吉田屋へと忍び入った。
(出典:藤水名子『浪漫’s 見参!桜子姫』)
・我に返った猛獣たちは、自分の身を拘束する鋼鉄の枷の存在に憤慨した。
(出典:流星香『プラパ・ゼータ 3 平行神話』)
・両親が来るというような竹中さんの言葉は、山口の憤慨を爆発させたらしい。
(出典:豊島与志雄『早春』)
・自分はなにも現時の社会に対して経世家的憤慨を漏さうとするのではない。
(出典:永井荷風『虫干』)
類語
・瞋恚(しんに)
意味:怒ること。いきどおること。(出典:デジタル大辞泉)
・悲憤(ひふん)
意味:悲しみ、いきどおること。(出典:デジタル大辞泉)
・激怒(げきど)
意味:はげしく怒ること。また、その怒り。(出典:デジタル大辞泉)
・怨恨(えんこん)
意味:うらむこと。また、深いうらみの心。(出典:デジタル大辞泉)
・辛辣(しんらつ)
意味:言うことや他に与える批評の、きわめて手きびしいさま。(出典:デジタル大辞泉)