国士無双
「国士無双のプロボクサー」などのように使う「国士無双」という言葉。
「国士無双」は、音読みで「こくしむそう」と読みます。
「国士無双」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「国士無双」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
国士無双の意味
「国士無双」には次の二つの意味があります。
1 国士の中で並ぶ者のない人物。天下第一のすぐれた人物。
2 マージャンの役の一つ「シーサンヤオチュウ(十三么九)」の俗称。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
国士無双の意味①「国士の中で並ぶ者のない人物。天下第一のすぐれた人物。」
「国士無双」の一つ目の意味は「国士の中で並ぶ者のない人物。天下第一のすぐれた人物。」です。
国中を見渡しても他にいないほど、特に優れた人物という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・史上最強、国士無双の貴族少女、颯爽と登場ですわ!
(出典:松野秋鳴『えむえむっ! 第04巻』)
・誰だてめえ気持ち悪い、と、手元に届いた告訴状を読んでみると、二百五年も前の案件、中国史上屈指の天才武将、〝国士無双〟韓信であるとわかった。
(出典:酒見賢一『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』)
・彼こそは天下無敵の国士無双と恐れられた男だった。
類語
・一世の雄(いっせいのゆう)
意味:その時代の最もすぐれた英雄。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・国器(こっき)
意味:国政を執るのに足る器量。また、その器量のある人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・無類(むるい)
意味:たぐいがないこと。比べるものがないほどにすぐれていること。また、そのさま。無比。無双。(出典:デジタル大辞泉)
・無比(むひ)
意味:他に比べるものがないこと。たぐいないこと。また、そのさま。無類。無双。無二。(出典:デジタル大辞泉)
国士無双の意味②「マージャンの役の一つ「シーサンヤオチュウ(十三么九)」の俗称。」
「国士無双」の二つ目の意味は「マージャンの役の一つ「シーサンヤオチュウ(十三么九)」の俗称。」です。
マージャンで「役満貫」と呼ばれる、なかなか出ない手の一つです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・次の局、私は国士無双を狙っていて、わりに早くにイーシャンテンになり、何種類か字牌をあましていた。
(出典:阿佐田哲也『新麻雀放浪記』)
・東一局に、国士無双をテンパイ即、ワレ目の親から出たのだ。
(出典:阿佐田哲也『ヤバ市ヤバ町雀鬼伝1』)
・ゲーム性の強い麻雀だって、結局は、国士無双を上がられれば、大概、負けだ。
(出典:藤田宜永『過去を殺せ』)
・「わたくしは、MOF担のときの最初の接待麻雀で、銀行局の担当者から国士無双を上がった男です」どっと笑い声が起きる。
(出典:奥田英朗『最悪』)
類語
・十三么九(しーさんやおちゅー)
意味: (中国語から) マージャンの役満貫の一つ。すべての么九牌(字牌と老頭牌)一三種が一枚ずつと、そのうちのどれかがもう一枚あって雀頭(ジャントー)になる上がり。国士無双。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・役満貫(やくまんがん)
意味:マージャンで、特に決められた役。なかなかできない手で、普通の満貫の何倍かの点数にすることが多い。(出典:デジタル大辞泉)
・麻雀(まーじゃん)
意味:室内遊戯の一つ。四人の競技者が、象牙(ぞうげ)・骨などの材に字や数など諸種の図柄を刻し、竹の裏をつけた一三六個の直方形の牌(パイ)を用い、一定のルールに従って組合せをつくり、上がりを競い合うもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)