漂流
「漂流船」などのように使う「漂流」という言葉。
「漂流」は、音読みで「ひょうりゅう」と読みます。
「漂流」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「漂流」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
漂流の意味
「漂流」には次の意味があります。
・ただよう。また、漂泊。(出典:平凡社「普及版 字通」)
あてもなく漂う「放浪」にも類する様子を表すこともあります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・君が漂流してたとき、どこの国の船に助けられたとおもっているんだね。
(出典:つかこうへい 『龍馬伝 野望篇』)
・この日本人はマニラに漂流した漁夫の一人で、今この船の船員であつた。
(出典:坂口安吾 『イノチガケ』)
・ところが漂流していたものはきみひとりではありませんか。
(出典:海野十三 『海底大陸』)
・どれもがみな、長い漂流生活の記念であり、貴重な記録でさえある。
(出典:ホーガン 『巨人たちの星』)
・目標が無くて舟を進めれば、舟は漂流してその達するところが分からなくなる。
(出典:中村喜治 『努力論(現代訳)』)
・君の自敍傳によると、君は自身を裸島へ泳ぎついた漂流者に譬へてゐる。
(出典:島崎藤村 『桃の雫』)
・僕は用心深く船を進め、それからエンジンを止め、船を漂流させた。
(出典:コンラッド /岩清水由美子訳 『闇の奥』)
・かりに天皇でないただの漂流人であったにしても一片の同情は禁じえなかったことだろう。
(出典:吉川英治 『私本太平記』)