生返事
「生返事を返す」などのように使う「生返事」という言葉。
「生返事」は「生」を訓読み、「返事」を音読みで「なまへんじ」と読みます。
「生返事」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「生返事」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
生返事の意味
「生返事」には次の意味があります。
・いいかげんな受け答え。はっきりしない返事。気のない返事。(出典:デジタル大辞泉)
心のこもっていない返事の意味となります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・定吉としては、それだけでは何のことかわからず生返事をするしかない。
(出典:東郷隆『(定吉七番シリーズ 1) 定吉七は丁稚の番号』)
・結婚するつもりもないから、お見合いを奨められても生返事をしていた。
(出典:山田智彦『銀行 男たちの挑戦』)
・けれど私はその本を読んでいないので生返事しかできなかった。
(出典:開高健『青い月曜日』)
・朱美は肯定とも否定とも取れる何とも納得が行かぬような生返事をした。
(出典:京極夏彦『狂骨の夢』)
・どこへ行っていたのかという母親の誰何に生返事をして俺は自室に戻った。
(出典:谷川流『1 涼宮ハルヒの憂鬱』)
・彼は「ああ」と生返事をしたまま、本から顔を上げようともしなかった。
(出典:有栖川有栖『海のある奈良に死す』)
・風呂にはいったらどうかと声をかけたが、生返事が返ってきただけだった。
(出典:板東眞砂子『蟲』)
・その声が、どこか生返事なのに気づいて、小萌先生は小さく首を傾げた。
(出典:鎌池和馬『とある魔術の禁書目録 第10巻』)