あからさま
「あからさまに嫌そうな顔をする」などのように使う「あからさま」という言葉。
「あからさま」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「あからさま」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
あからさまの意味
「あからさま」には次の意味があります。
・包み隠さず、明らかなさま。また、露骨なさま。(出典:デジタル大辞泉)
「あからさま」には「物事が急に起こるさま」や「一時的なさま」などの意味もありますが、上記のように「包み隠さず、明らかなさま」という意味で使うことがほとんどです。
むきだしである様子を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・しかし、ここには妻に対して自分の不安をあからさまには述べていない。
(出典:池田弥三郎『手紙のたのしみ』)
・あからさまに記してなくても一応目を通したら何か手懸りがあろう。
(出典:夏目漱石『趣味の遺伝』)
・警官は到着すると、あからさまに、事件全部を本当にはしませんでした。
(出典:クリスティ/山崎昂一訳『ミス・マープルのご意見は?1』)
・なかなかの美男子だが、それを鼻にかけている様子があからさまだった。
(出典:大山誠一郎『アルファベット・パズラーズ』)
・それをあからさまに言ってしまった方が、かえって安全だという気がした。
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編3 怪奇幻想』)
・わざわざ大事な取材に同行させたというのに、あからさまに非難してきた。
(出典:永瀬隼介『サイレント・ボーダー』)
・距離を保持しているように見えるよう意図された、あからさまな接近。
(出典:小野不由美『屍鬼(上)』)
・他の連中も、あからさまには口に出さないが、そう感じていたようである。
(出典:眉村卓『不定期エスパー1』)